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NBA

飛車角落ちのウォリアーズに舞い降りたシンデレラボーイ!エリック・パスカルは下位に沈むチームを救えるか?

ダンクシュート編集部

2019.11.13

パスカルはドラフト2巡目指名ながら、ここまで9戦中7試合で2桁得点を奪取。平均得点はルーキー3位と期待以上のパフォーマンスを見せている。(C)Getty Images

パスカルはドラフト2巡目指名ながら、ここまで9戦中7試合で2桁得点を奪取。平均得点はルーキー3位と期待以上のパフォーマンスを見せている。(C)Getty Images

 昨季まで5年連続でファイナルに勝ち進んだウォリアーズが苦しんでいる。オフに2017、18年ファイナルMVPのケビン・デュラント、セカンドユニットを支えていたアンドレ・イグダーラが移籍。クレイ・トンプソンは今年6月に左膝前十字靭帯断裂の重傷を負った影響で今季はシーズン全休が濃厚で、さらにエースのステフィン・カリーも現地10月30日のフェニックス・サンズ戦で左手を骨折し、最低3か月の離脱が決まった。

 開幕10試合を消化しての成績は、2勝8敗でカンファレンス最下位。強豪ひしめくウエストだけに、プレーオフ進出は厳しいと見るメディアは多い。2012年以来となるドラフトロッタリー行きも噂されている。

 試練続きのなかで、数少ない光明が今年のドラフト2巡目41位で指名したフォワードのエリック・パスカルだ。2017-18シーズンにNCAA優勝を果たしたビラノバ大出身の23歳は、機動力とバスケIQ、シュート力でサイズ不足を補うプレースタイル。厚い胸板、力強い下半身は、同じ身長201cmのドレイモンド・グリーンを彷彿とさせる。

 開幕戦でベンチスタートながら31分間のプレーで14得点、4リバウンド、3アシストを記録すると、初先発を飾ったサンズ戦では20得点、11月4日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦ではキャリアハイの34得点、13リバウンドを叩き出し、勝利の立役者となった。
 平均16.4点は渡邊雄太が所属するメンフィス・グリズリーズのジャ・モラント(17.8点)、マイアミ・ヒートでサプライズを起こしているケンドリック・ナン(16.6点)に次いでルーキー3位の好成績。オフェンシブ・レーティング(100ポゼッションあたりの平均得点数)でも、ジェイコブ・エバンス(左足のケガで離脱中)に次ぐチーム2位(111.9)にランクインし、新加入のディアンジェロ・ラッセルとともに攻撃を牽引している。

 パスカルは5フィート以内のシュート成功率で63%をマークし、これはレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)とほぼ同じ数値。グリーン同様にアウトサイドシュートも打て、さらにはピック&ロールなど2メンゲームも的確にこなす。

 カリーとトンプソン不在の飛車角落ち状態ではグリーンへの負担が大きいが、そのグリーンも左指の負傷で11月6日から始まったアウェー3連戦はチームに帯同しなかった。開幕スタメンのケボン・ルーニーも神経系の問題で戦線を離脱しており、ビッグマンはケガから復帰したウィリー・コーリー・スタインのみと選手層が薄くなっている。

 パスカル自身、右臀部の痛みで9日のオクラホマシティ・サンダー戦と11日のユタ・ジャズ戦は出場を回避したが、苦難に直面するウォリアーズに舞い降りたシンデレラボーイが、救世主になる可能性は十分あるだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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