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NBA

「未来のガードたちへの道を切り開いた」セルティックスのスマートが初の最優秀守備選手賞を獲得!<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.04.20

セルティックスのスマート(左)は、ガード選手として1996年のペイトン(右)以来となる最優秀守備選手賞を受賞した。(C)Getty Images

セルティックスのスマート(左)は、ガード選手として1996年のペイトン(右)以来となる最優秀守備選手賞を受賞した。(C)Getty Images

 現地時間4月18日、NBAは2021-22レギュラーシーズンの最優秀守備選手賞(以下DPOY)にボストン・セルティックスのマーカス・スマートが選ばれたことを発表した。

 2014年のドラフト1巡目全体6位でセルティックスから指名された190㎝・99㎏のガードは、キャリア8シーズン目の今季71試合に出場し、平均32.3分、12.1点、3.8リバウンド、5.9アシスト、1.7スティールを記録。

 さらに、リーグトップのディフェンシブ・レーティング(106.2)を残したセルティックスにおいて、ガードとしてリーグ5位のディフェンシブ・レーティング(105.2)、トップタイのルーズボール奪取数(平均1.1回)、リーグ全体で10位タイのディフレクション数(206回)、10位タイのテイクチャージ数(16回)を残した。

 18-19シーズンにハッスルアウォードとオールディフェンシブ1stチーム、翌シーズンにもオールディフェンシブ1stチームに選ばれたように、スマートはリーグ有数のディフェンダーとして知られていた。

 そして今季、スマートはDPOYの投票で37の1位票を含む計257ポイントを獲得。2位に入ったフェニックス・サンズのミカル・ブリッジズ(22の1位票を含む計202ポイント)、3位となったユタ・ジャズのルディ・ゴベア(12の1位票を含む計136ポイント)を上回り、今季のベストディフェンシブプレーヤー賞に輝いた。
 
 セルティックスはプレーオフ1回戦初戦で、ブルックリン・ネッツ相手に劇的な勝利を飾り、選手たちは翌18日にチームの練習施設に集まっていた。そこにレジェンドのゲイリー・ペイトンが登場し、DPOYのトロフィーをスマートへ渡すという粋な演出を見せた。

 ペイトンはオールディフェンシブ1stチームに9度も選ばれた名ディフェンダー。これまでもスマートについて「毎試合溢れんばかりのエナジーでディフェンスに取り組んでいる」と称賛していた。

 ガードの選手が同賞を獲得したのは、1995-96シーズンのペイトン以来、なんと26年ぶり。セルティックスの選手としても08年のケビン・ガーネットに次ぐ球団史上2人目だったこともあり、スマートは喜びをこのように口にしていた

「俺のIQは並外れているんだ。特にディフェンス面でね。だから俺にはほとんどの人たちが(ディフェンス時に)見えていないことが見えるし、次に何が起こるのかがわかるんだ。俺の本能が物事を好転させ、(チームメイトの仕事を)凄く楽にさせるのさ」

 ペイトンがDOPYを獲得したのは約四半世紀前。当時はハンドチェックルールもなく、ゾーンディフェンスも禁じられていて、現代よりもフィジカルなゲームが繰り広げられていた。
 
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