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NBA

「一線を越えてしまった」カーHCがハードファウルのブルックスに怒り心頭!カリーも「やってはいけないプレー」と非難<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.05.04

カーHC(左)はハードファウルでペイトン二世を骨折させたブルックス(右)に怒りを露わにした。(C)Getty Images

カーHC(左)はハードファウルでペイトン二世を骨折させたブルックス(右)に怒りを露わにした。(C)Getty Images

 現地時間5月3日に行なわれたゴールデンステイト・ウォリアーズとメンフィス・グリズリーズによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第2戦は、106-101でグリズリーズが競り勝ち、シリーズ戦績を1勝1敗とした。

 試合はステフィン・カリーの3ポイントが決まって残り4分33秒でウォリアーズが4点をリードするも、そこからグリズリーズのエース、ジャ・モラントのスコアリングモードが発動。

 今季MIP(最優秀躍進選手賞)に選ばれた22歳のヤングスターは、ドライブやステップバックスリー、フローター、フリースローを立て続けに放り込み、チーム最後の15得点を1人で荒稼ぎしてみせた。

 モラントは今年のプレーオフでリーグ最多となる47得点に8リバウンド、8アシスト、3スティール、ザイエア・ウィリアムズが14得点、5リバウンド、ジャレン・ジャクソンJr.が12得点、7リバウンド、2ブロック、ブランドン・クラークが10得点。

 たしかに、この試合のヒーローは紛れもなくモラントであり、グリズリーズのオールスターガードが終盤に躍動し、勝利へと導いた見事なストーリーが出来上がった。
 
 だが、この試合の序盤に後味の悪いプレーもあった。第1クォーター残り9分8秒、速攻でドレイモンド・グリーンのパスを受けたゲイリー・ペイトン二世がレイアップを打とうとした際、ディロン・ブルックスが左腕で身体を押し、右腕を顔面へぶつけるハードファウルを仕掛けたのだ。

 落下した際にペイトン二世は左ヒジを強打し、苦痛で顔を歪めてしばらく立ち上がれず。その後フリースローを1本決めたものの、開始2分でベンチへ下がり、再びコートへ戻ることはなかった。

 このプレーによってブルックスはフレグラントファウルのタイプ2が宣告されて一発退場。両チームは試合序盤にスターターを1人ずつ失いながら戦うことを余儀なくされた。

 ペイトン二世はX線検査の結果、左ヒジの骨折が発覚。翌4日にMRI検査を受ける予定だが、ウォリアーズは貴重なディフェンダーを失うことになった。

「あのプレーが意図的だったのか私には分からない。だがあれはダーティーだった。プレーオフのバスケットボールというのはフィジカルになりがちだ。それは皆が競い合い、戦うからだ。でもこのリーグには一線というものがある。

 それは選手たちのキャリアやシーズンを危険にさらすようなことをしてはならないというものなんだ。だが今回のプレーで(ブルックスは)空中で腕を頭にぶつけて、ゲイリーのヒジを骨折させた。ディロン・ブルックスは一線を越えてしまったんだ」

 スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)が試合後にそう怒りを露わにするのも仕方ない。ペイトン二世は殿堂入りした偉大な司令塔を父に持ち、ドラフト外からキャリアを重ねてウォリアーズで居場所を見つけた選手。
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