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「これ以上何を言うんだい?」カリーの“アンチ”にウォリアーズGMが異議「見届けられるのは幸運でしかない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.06.24

自身4回目の優勝と初のファイナルMVPを手にしたカリー。その経歴は歴代のレジェンドたちと比べてもなんら遜色ない。(C)Getty Images

 ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーはNBA13年目にして自身初のファイナルMVPに輝き、これまでのキャリアにさらなる栄光を加えた。ボブ・マイヤーズGM(ゼネラルマネージャー)は、カリーの"アンチ"たちはもはやケチのつけようがないと主張している。

 2009年のドラフト全体7位でNBA入りしたカリーは、当初から評価が高かったわけではない。類まれなシュート力を備える一方で、身体能力やディフェンスは疑問視され、実際3年目の2011-12シーズンはケガで出場26試合、平均14.7点の成績に終わっている。

 しかし、翌12-13シーズンから平均得点を20点台に乗せると、15-16シーズンには自身初の得点王(30.1点)を獲得。チームもスティーブ・カーHCを迎えた14-15シーズンから5年連続でNBAファイナルに進出し、2連覇を含む優勝3回と王朝を築き上げた。

 その後、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)の退団、クレイ・トンプソンの2年連続全休もあり、プレーオフから一時遠ざかったウォリアーズだが、今季ついにトンプソンが復活を果たし、カンファレンス3位(53勝29敗)でポストシーズンに駒を進めた。

 今プレーオフでは、過去3回の優勝のうち2回はデュラントがチームに加入した影響が大きく、ファイナルMVP受賞経験がないカリー(2015年はアンドレ・イグダーラ、17、18年はデュラントが受賞)は、トンプソンやドレイモンド・グリーンらチームメイトに恵まれたと再三囁かれていた。そのなかで、カリーはボストン・セルティックスとのファイナルで平均31.2点、6.0リバウンド、5.0アシスト、2.00スティール、3ポイント成功率43.7%という文句なしの成績で初のファイナルMVPに輝いた。
 
 リーグ優勝4回、通算3ポイント成功数歴代1位(3117本)、史上11人目の2年連続シーズンMVP受賞(15、16年)など、数々の栄光を手にしたカリー。ウォリアーズのマイヤーズGMはラジオ番組『The Morning Roast』に出演した際、もはやカリーを酷評する余地はないとの見解を示した。

「ヘイターが言えることは何も残っていない。これ以上何を言うんだい? 1試合100得点をあげていないと言うかもしれない。なぜステフを応援しないんだい? ファイナルMVPに関することなら、もう獲得したから問題ない。ほかのプレーヤーの力を借りずに勝つことだとしたら、その本当の意味はよく分からない。8シーズンで4回優勝して、MVPにも輝いた。ステフは自分のプレーに誇りを持っているし、そのキャリアを見届けられるのは幸運でしかない。チャンピオンなんだ。今の彼に何を言うつもりだい?」

 殿堂入り選手のシャキール・オニールも今ファイナルのプレーを受けて、「ステフ・カリーは史上最高のシューターだ。彼は間違いなくトッププレーヤーだ。(歴代)ナンバー3、ナンバー4、ナンバー5に該当する。バスケットボールの偉大さは時代によって異なるから、別の時代の選手との比較は不公平だが、間違いなく(レジェンドたちと)同じテーブルの上にいる」とコメントしている。

 34歳とベテランの域に入ったカリーだが、本人も現状で満足するつもりは毛頭ないだろう。

構成●ダンクシュート編集部
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