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NBA

「いい契約だった」ウィザーズ残留を選んだビールへ名手ヒルがメッセージ「彼もチームも成功を収めてほしい」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.07.24

ビールは今夏にFAになったが移籍は選ばず、ウィザーズと5年の延長契約を結んだ。(C)Getty Images

ビールは今夏にFAになったが移籍は選ばず、ウィザーズと5年の延長契約を結んだ。(C)Getty Images

 ワシントン・ウィザーズのブラッドリー・ビールは、今夏チームと5年2億5100万ドル(約341億3600万円)という超高額で再契約を結んだ。

 今季で在籍11シーズン目を迎えるビールは、オールスター選出経験のある現役選手で、数少ないフランチャイズプレーヤーの1人だ。

 ビールはポートランド・トレイルブレイザーズのデイミアン・リラード、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンと並んで11年目、それを上回るのはウォリアーズのクレイ・トンプソン(12年目)、ステフィン・カリー(14年目)しかいない。

 現地時間7月23日には、地元メディア『NBC Sports Washington』で元NBA選手グラント・ヒルのインタビューが掲載。2018年にバスケットボール殿堂入りを果たし、現在はアメリカ代表のマネージングディレクターを務めるレジェンドは、ビールの再契約をこう表現した。

「いい契約だったね。アスリートがひとつの場所に残りたがっているのを見られるのは清々しいことだと思う。もちろん、彼はどこか他のチームへ行くこともできた。チーム(ウィザーズ)はここ数年、プレーオフで成功を収めていなかったしね。でも彼はフランチャイズへ、そしてあの地域へ(残ることを)コミットしたのさ」

「彼はあの場所を愛していると思う。それにあの街の人たちも彼のことを受け入れ、街の一部だと感じているんだろう。だからこそ、チームはドラフト指名した男と一緒にプレーしたい選手たちを加えたいね」
 
 オールスターに3度、一昨季にはオールNBA3rdチームにも選ばれたビールは、一昨季まで2シーズン連続で平均30点以上をマーク。昨季は左手首のケガにより40試合で平均23.2点に終わるもキャリアハイの6.6アシストを残しており、プレーメーカーとしても存在感を増している。

 ヒルが指摘していたように、ウィザーズはここ4シーズンでプレーオフ進出は一度のみで、ビール自身は通算5度のプレーオフでカンファレンス・セミファイナルの壁を破れずにいる。

 昨季終了後、ウィザーズはドラフト1巡目10位でガードのジョニー・デイビス、フリーエージェント(FA)戦線でベテランのデロン・ライトとタージ・ギブソン、トレードでウィル・バートンとモンテ・モリスを獲得して戦力を整えた。

 現在29歳のビールは選手としてピークにあり、ヒルは「ワシントンで彼が成功を収めることができるといいね。彼のキャリアが終わりを迎える前に、チームとしての成功を収めてほしい」とメッセージを送った。

 はたして、チームはビールが欲するNBAチャンピオンの座を勝ち取ることができるのか。今季はその究極のゴールに向けた大切な一歩となるだけに、大いに注目したいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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