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今季初勝利を手にしたキングス。主砲サボニスは「このチームのプロセスを信じ続けていく」と逆襲に意欲<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.10.30

キングスのインサイドを支えるサボニス。今季初勝利を喜びつつ、さらなる巻き返しに燃えている。(C)Getty Images

 現地時間10月29日、開幕5戦目を迎えたサクラメント・キングスが、ホームのゴールデンワン・センターでマイアミ・ヒートを119-113で下し、今季初勝利(1勝4敗)を手にした。

 28日にオーランド・マジック、そしてこの日キングスがそれぞれ初白星を手にしたことで、今季いまだ勝利をあげていないのはロサンゼルス・レイカーズ(0勝5敗)のみとなった。

 主砲ドマンタス・サボニスは、昨季イースタン・カンファレンス決勝へ勝ち進んだ強豪ヒートを相手の勝利に「難しかったよ。特にファンの皆がいるこのアリーナではね。初勝利をここで飾りたかった。だってそのために夏の間、自分たちのゲームを向上すべく取り組んできたんだからね。その一員となり、勝つことができてすごく嬉しいよ」と喜びを噛みしめた。

 キングスは8本中7本の3ポイントを決めたケビン・ハーターが最多の27得点、7アシスト、新人のキーガン・マレーが22得点、2ブロック、サボニスが18得点、7リバウンド、ディアロン・フォックスが17得点、13リバウンド、5アシスト、2ブロック、ハリソン・バーンズが11得点、6アシストをマーク。

 今季からチームを率いるマイク・ブラウンHC(ヘッドコーチ)は「彼らがどれほどハードにやっていたかを誰も知らない。選手たちが毎日練習している姿、彼らの一体感というのも見てきた。このチームがやってくれると感じていたよ」と選手たちを称えていた。

 開幕4連敗を喫したとはいえ、キングスは2戦目のロサンゼルス・クリッパーズ戦で2点差、3戦目のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦も5点差と善戦していた。それだけに、この日の勝利は格別だっただろう。
 
 31日から始まる敵地4連戦に向けて、指揮官は「この遠征でもいくつか勝てるといいね」と気を引き締めていた。

 インディアナ・ペイサーズ時代にオールスターに2度選ばれた実績を持つサボニスは、ヒート戦でフィールドゴール成功率88.9%(8/9)と高確率なショットが光った。

「チームの皆が僕を見つけてくれて、僕はフィニッシュしただけ。今日は皆がいつもよりアグレッシブだった気がする。(相手の)ビッグマンが上がってきたら、僕は自分のスポットを探し出して、常にボールを受け取れるようにしていたんだ」とサボニスは振り返る。

 今年2月のトレードでキングスへ加入したサボニスにとって、フォックスやバーンズらとプレーするのは2年目。ハーターやマレーらとは今季からの共闘となるが、チームメイトとブラウンHCへはすでに全幅の信頼を寄せているようだ。

「僕は毎試合で自分の仕事を全うする。チームメイトたちが僕を見つけてくれれば、フィニッシュまで持ち込むようにしている。これからも、僕はこのチームのプロセスを信じ続けていくよ。コーチが僕に望むことならなんだってやる。彼なら僕らを正しいポジションへと導いてくれるさ。僕らはコートへ出て(ゲームプランを)遂行していくだけだ」

 NBA史上ワーストの16シーズン連続プレーオフ不出場という不名誉な記録がつきまとうキングスだが、実績のあるサボニス、守備構築に定評のあるブラウンHCが加わったことにより、徐々にではあるものの、ポジティブな方向へ進んでいると言えるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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