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NBA

3ポイント成功率55.6%は堂々のリーグ1位!“名脇役”としてネッツで才能を開花させた渡邊雄太<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.11.20

ここまで渡邊は3ポイント成功率でリーグトップの55.6%をマークしている。(C)Getty Images

ここまで渡邊は3ポイント成功率でリーグトップの55.6%をマークしている。(C)Getty Images

 現地時間11月17日に敵地モーダ・センターで行なわれたポートランド・トレイルブレイザーズ戦。ブルックリン・ネッツは残り0.7秒にロイス・オニールのティップショットが見事に決まり、109-107の僅差でウエスタン・カンファレンス首位のチームから勝利を手に入れた。

 ネッツではケビン・デュラントがゲームハイの35得点に8リバウンド、3アシスト、ジョー・ハリスが15得点、4アシスト、ベン・シモンズがいずれも今季最多の15得点、13リバウンドに7アシスト、オニールがトリプルダブル(11得点、10リバウンド、11アシスト)、ニック・クラクストンが11得点、5リバウンド、2スティールを記録した。

 そして今季13試合目の出場となった渡邊雄太が、28分36秒プレーして自己最多となる5本の3ポイントを沈めるなどシーズンハイの20得点に7リバウンド、2アシストで勝利に大きく貢献してみせた。

 直近2試合で3ポイント66.7%(8/12)と絶好調の日本人フォワードは、ブレイザーズ戦を終えた時点で成功率55.6%(20/36)で堂々のリーグトップ。シュートの内訳を見るとディフェンダーが2~4フィート以内の状況(タイト)こそ1本放ってミスしているものの、4~6フィートのオープンな状況では62.5%(5/8)、6フィート以上離れたワイドオープンでも56.0%(14/25)と着実に沈めている。
 
 渡邊はドライブからフィニッシュあるいはキックアウトすることこそあるものの、3ポイントに関しては今季プルアップで放つのはここまで皆無だ。

 つまりフェイクを入れてサイドステップから放つことも、ステップバックして相手を交わして繰り出すこともなく、チームメイトから受けたパスを着実に得点につなげ、ロールプレーヤーとしてお手本のようなプレーを見せている。

 ネッツの次戦は20日にホームのバークレイズ・センターで行なわれるメンフィス・グリズリーズ戦。渡邊にとってグリズリーズはキャリアを2018年にNBAキャリアをスタートさせたチームだ。

 もっとも、グリズリーズでは2シーズンで33試合の出場にとどまり、平均8.5分で2.3点、1.5リバウンドと目立った成績を残せず、傘下のGリーグチームのメンフィス・ハッスルで長くプレーしていた。

 しかし20年に加入したトロント・ラプターズで着実に成長を遂げ、キャリア5年目の今季はネッツで最高のパフォーマンスを披露している。

 明日の対戦で28歳のレフティーは多くの出場時間を手にし、献身的なプレーで古巣に恩返しするに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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