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4連敗中のマーべリックスがドンチッチの相棒にウォーカー獲得へ。首脳陣は「オフェンス面で柔軟性をもたらしてくれる」と期待<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.11.29

元オールスターのウォーカー(右)は、開幕から奮闘するドンチッチの負担を軽減できるか注目される。(C)Getty Images

 ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチは、今季開幕から9試合連続で30得点以上と最高のスタートを切り、現地時間11月27日時点でリーグトップの平均33.1点に8.7リバウンド、8.4アシスト、1.7スティールと申し分ないパフォーマンスを披露している。

 26日に『NBA.com』が公開した今季のMVPランキングでは、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)を差し置いてトップとなっている。

 得点、リバウンド、アシストの3拍子揃った201㎝・104㎏の万能戦士は、レギュラーシーズン通算280試合で7500得点、2000リバウンド、2000アシストをクリア。これはオスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか/254試合)に次ぐ歴代2位の最速記録であり、23歳ながらすでにリーグ最高級の実力者と言っていいだろう。

 ただ、ドンチッチというスーパースターが所属しながら、マブズは今季ワーストの4連敗を喫したことで9勝10敗(勝率47.4%)となり、プレーイン・トーナメント進出圏外のウエスタン・カンファレンス11位へ低迷。
 
 そんななかで米メディア『Substack』のマーク・スタイン記者が28日、マブズがフリーエージェント(FA)のケンバ・ウォーカーを獲得すると報道。これはドンチッチの負担を軽減すべく、新たなプレーメーカーを必要としているチーム事情が窺えるものとなった。

 今季のマブズはドンチッチ、スペンサー・ディンウィディー、レジー・ブロック、ドリアン・フィニー・スミス、ドワイト・パウエルがスターターを形成。控えはクリスチャン・ウッドがシックスマンを務め、ティム・ハーダウェイJr.、マキシ・クリバー、ジョシュ・グリーンの4人で回している。

 ポイントガードのポジションは基本的にドンチッチとディンウィディーが交互にこなしており、在籍2年目のフランク・ニリキナは出番が限られており、ローテーション外となっている。

 マーク・キューバン オーナーは、28日に地元メディア『The Dallas Morning News』へ、ウォーカー獲得についてこう話していた。

「我々は自分たちのオフェンスに柔軟性を望んでいた。昨シーズンの我々はショットの質、特に3ポイントで高い質を誇っていた。だが今はそれを決め切ることに苦しんでいる。ケンバはJ-Kidd(ジェイソン・キッド ヘッドコーチ)へオフェンス面で柔軟性をもたらしてくれるだろう」

 オーナーも大きな期待を寄せているウォーカー。選手としてのピークは超えたものの、まだ32歳と老け込む年齢ではないだけに、キャリア初のウエスタン・カンファレンスのチームでもう一花咲かせてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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