ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、史上最高のシューターの呼び声高い現代屈指のスーパースターだ。近年のスモールボール化、ポジションレス化を象徴する存在と言えるが、元ウォリアーズのギルバート・アリナスは、「ゲームを変えた」のはカリーではなく、ウォリアーズだと主張している。
2009年のドラフト全体7位指名でウォリアーズに入団したカリーは、NBA入り当初はまだ線も細く、リーグの顔になると予想した者は皆無だった。
しかし、4年目の2012-13シーズンから平均得点を20点台に乗せ、不動のエースに君臨。リーグ優勝4回(2015、17、18、22年)、得点王2回(16、21年)、MVP2回(15、16年)と、現代を代表するスーパースターとしてリーグを牽引している。
ウォリアーズ一筋14年目、通算3ポイント成功数で史上唯一の3000本台(12月28日時点で3248本)を誇るカリーは、3ポイントラインのはるか後方からでもゴールを射抜くことができる驚異のシュートレンジの持ち主だ。
ハーフコートライン付近からの“ディープスリー”、自陣からのスーパーショットも幾度となく決めてきた。そのプレーで「バスケットボールを変えた男」とまで称されるが、元NBA選手であるアリナスの見解は少し異なるようだ。
アリナスは『VLAD TV』のインタビューで、カリーが練習で逆サイドのコーナー付近から5本連続でフルコートショットを成功させた動画について感想を求められると、「俺も2本は決めたことはあるけど、ステフなら10本決めても不思議はない」とコメント。「6~7年のスパンで誰かがゲームを変えてきた」としたなかで、「ステフ・カリーが最後にゲームを変えた人物?」との問いには、「ステフはゲームを変えていない」と明言した。
「ステフがゲームを変えたのではなく、ウォリアーズがゲームを変えたんだ。ステフをポップ(サンアントニオ・スパーズを率いるグレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチ)のシステムに入れても、ゲームは変わらない。ステフが自分のプレーをするためには、システムに適合しなければいけない」
「選手に自分のスタイルを追求することを許すHCもいれば、『これが私のスタイルだから合わせろ』というHCもいる。まずは(2011~14年に指揮した)マーク・ジャクソン、そして(14年から)スティーブ・カーとなり、『ステフ、君は君らしくやればいい。コートに立ち、それを追い求めればいい』と言った。ステフとクレイ(トンプソン)がいて、どのようなプレーを繰り広げるか考えたシステムこそが、ゲームを変えたんだ。そして、優勝したからこそ、それが広く認められ、評価されることになった」
アリナスの中では、ウォリアーズというチーム、システムにいてこそカリーの力が発揮され、ゲームを変えたのはカリー個人ではないという。
また、アリナスは昨季リーグ優勝を果たしたチームについて、「まったく期待されていないなかでの想像を上回るものだった。クレイが戻ってきて、若いジョーダン・プールも(平均18.5点と)活躍した。良くてプレーオフ進出くらいだろうという中で、印象的な優勝を果たした」と語っていた。
構成●ダンクシュート編集部
2009年のドラフト全体7位指名でウォリアーズに入団したカリーは、NBA入り当初はまだ線も細く、リーグの顔になると予想した者は皆無だった。
しかし、4年目の2012-13シーズンから平均得点を20点台に乗せ、不動のエースに君臨。リーグ優勝4回(2015、17、18、22年)、得点王2回(16、21年)、MVP2回(15、16年)と、現代を代表するスーパースターとしてリーグを牽引している。
ウォリアーズ一筋14年目、通算3ポイント成功数で史上唯一の3000本台(12月28日時点で3248本)を誇るカリーは、3ポイントラインのはるか後方からでもゴールを射抜くことができる驚異のシュートレンジの持ち主だ。
ハーフコートライン付近からの“ディープスリー”、自陣からのスーパーショットも幾度となく決めてきた。そのプレーで「バスケットボールを変えた男」とまで称されるが、元NBA選手であるアリナスの見解は少し異なるようだ。
アリナスは『VLAD TV』のインタビューで、カリーが練習で逆サイドのコーナー付近から5本連続でフルコートショットを成功させた動画について感想を求められると、「俺も2本は決めたことはあるけど、ステフなら10本決めても不思議はない」とコメント。「6~7年のスパンで誰かがゲームを変えてきた」としたなかで、「ステフ・カリーが最後にゲームを変えた人物?」との問いには、「ステフはゲームを変えていない」と明言した。
「ステフがゲームを変えたのではなく、ウォリアーズがゲームを変えたんだ。ステフをポップ(サンアントニオ・スパーズを率いるグレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチ)のシステムに入れても、ゲームは変わらない。ステフが自分のプレーをするためには、システムに適合しなければいけない」
「選手に自分のスタイルを追求することを許すHCもいれば、『これが私のスタイルだから合わせろ』というHCもいる。まずは(2011~14年に指揮した)マーク・ジャクソン、そして(14年から)スティーブ・カーとなり、『ステフ、君は君らしくやればいい。コートに立ち、それを追い求めればいい』と言った。ステフとクレイ(トンプソン)がいて、どのようなプレーを繰り広げるか考えたシステムこそが、ゲームを変えたんだ。そして、優勝したからこそ、それが広く認められ、評価されることになった」
アリナスの中では、ウォリアーズというチーム、システムにいてこそカリーの力が発揮され、ゲームを変えたのはカリー個人ではないという。
また、アリナスは昨季リーグ優勝を果たしたチームについて、「まったく期待されていないなかでの想像を上回るものだった。クレイが戻ってきて、若いジョーダン・プールも(平均18.5点と)活躍した。良くてプレーオフ進出くらいだろうという中で、印象的な優勝を果たした」と語っていた。
構成●ダンクシュート編集部
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