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ネッツ渡邊雄太に再び逆境?フィニー・スミス加入でポジション争いが激化し、米メディアは厳しい予想<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.02.07

ポジションや役割が被るフィニー・スミス(右)の加入は、渡邊(左)の起用法にどう影響するのか。(C)Getty Images

 現地時間2月5日、ブルックリン・ネッツとダラス・マーベリックスの間で電撃トレードが合意。この取引によりネッツは、自身の放出を要求していたカイリー・アービングと、ベテランのマーキーフ・モリスをマブズへ送ることとなった。

 代わりにチームへ加入するのが、スペンサー・ディンウィディーとドリアン・フィニー・スミス(そのほか3つのドラフト指名権)。ともに今季はマブズで出場した全試合でスターターを務めた実力者だ。

 突出したスーパースターを失った一方、選手層は厚みが増したネッツ。新たなロスターがどのように機能するのか、またさらなるトレードに動くのかなど興味は尽きないが、日本のファンがもうひとつ気になるのは、新戦力の加入が渡邊雄太の起用法にどう影響を及ぼすのかという点だろう。
 
 今季の渡邊は出場全39試合でベンチ起用され、平均18.4分のプレータイムを確保。アメリカのデータサイト『BASKETTBALL REFERENCE』の"Play-by-Play(出場時に選手がどのポジションでプレーしたかの割合)"によれば、SG(シューティングガード)での出場が5%、SF(スモールフォワード)が31%、PF(パワーフォワード)が55%、センターでのプレーが9%となっており、ここまで主に両フォワードポジションのバックアップとしての出場が多かったことがわかる。

 今回のトレードで放出されたガードのアービングとはポジションが被らず、また同じフォワードのモリスは渡邊よりも起用優先度が低かったため、2人の退団によりプレータイムが急増することはおそらくないだろう。

 一方、新顔2人のマブズ在籍時の"Play-by-Play"を見てみると、ディンウィディーはPG(ポイントガード)が85%、SGが13%、SFが2%となっているため、渡邊の起用に影響はなさそう。しかしフィニー・スミスはSFが13%、PFが78%、センターが9%とポジションが大きく被っている上、プレースタイルも豊富な運動量を生かしたディフェンスと3ポイントが売りの"3&D"タイプと、この点も渡邊と似通っている。
 
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