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NBA

「スラムダンクが現実に」ソウル大学の体育教授が日韓バスケ界の格差を嘆く「日本のバスケットボールがうらやましい」

THE DIGEST編集部

2023.02.28

世界最高峰のNBAで存在感を強めている八村(左)と渡邊(右)。この両雄の存在は、韓国でも強い刺激となっている。(C)Getty Images

世界最高峰のNBAで存在感を強めている八村(左)と渡邊(右)。この両雄の存在は、韓国でも強い刺激となっている。(C)Getty Images

 ソウル大学のキム・ユギョム体育教授が、バスケットボールにおける日本と韓国の格差に言及した。24日、韓国のポータルサイト『Daum』に掲載されたコラムの中でこう嘆いている。

「漫画『スラムダンク』の連載開始から30年、昨年公開された映画『THE FIRST SLAM DUNK』が日本はもちろん、韓国でも大人気だ。だが、それが成功すれば成功するほど、一抹の寂しさを覚える。原作者が日本人だからではない。日本のバスケットボールがうらやましいのだ」

 キム教授には「THE FIRST SLAM DUNKが(両国に)与える影響がとても違って見える」という。

「日本ではバスケットボール漫画への関心が現実に結びついている。いわばスラムダンク実写版のような渡邊雄太、八村塁の人気は非常に高い。彼らはスラムダンクの主人公のように、日本の高校バスケットボールを制し、アメリカに渡ってNBA進出に成功した。日本には漫画の人気を裏付ける現実が存在するのだ」

 一方、韓国では「バスケットボール漫画への熱気がこれほど凄いのに、現実のバスケットボールへの関心が不思議なほど薄い」と訴え、そうした現実の違いによって「日本代表は我が国にとって勝ちにくい相手になった」と考察している。
 
 また、日本バスケへの造詣が深いキム教授は、両国の高校における違い(高校のバスケットボールチームが、韓国には30ほどしかないという)にも言及。さらに「日本には夢を諦めずに、挑戦した者たちがいた」として、先駆者たちの存在にも触れている。

「渡邊雄太、八村塁より以前、松井啓十郎や田臥勇太など、スラムダンクにインスピレーションを受けた選手たちが米国バスケットボールに進出した。かつて韓国よりも劣っていた日本バスケの水準を考えると、スラムダンクに出てきた米国進出はSF映画のそれに近かった。だが、日本の選手たちは地道にドアを叩き、ファンはそんな彼らを応援したのだ」

 日本バスケをリスペクトする一方で、自国の発展も願ってやまない様子のキム教授は同コラムをエールと希望で締めくくっている。

「すぐにNBA進出とはいかずとも、韓国バスケ界の有望株イ・ヒョンジュン、ヨ・ジュンソクも諦めずに挑戦してほしい。THE FIRST SLAM DUNKの人気と日本に対する競争心が、韓国のバスケットボールチーム支援と有望株のアメリカ進出につながることを期待している」

構成●THE DIGEST編集部

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