NBAのレギュラーシーズンは毎週約3、4試合、半年間で82試合が行なわれ、その過酷さは常人が想像するレベルを上回る。
疲労が蓄積して故障離脱する選手は珍しくなく、なかには大ケガにつながるケースも少なくない。そうした背景もあり、近年は“ロード・マネジメント”と呼ばれる意図的に選手を休ませる方法がスタンダードになりつつあるが、殿堂入り選手のケビン・ガーネットは全試合出場を基準に年俸は支払われていると主張している。
ロード・マネジメントを巡っては、レジェンドのチャールズ・バークレー(元フェニックス・サンズほか)が、「大きな問題」「ファンに対して失礼だ」と糾弾して反響を呼んだ。
近年、選手の年俸は増加の一途をたどり、今季ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは4800万ドル(約64億6000万円)を受け取っている。そのなかで、意図的に選手を休ませるロード・マネジメントに対する厳しい声があるのは事実だ。
代表例では、ロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードが挙げられる。2014年にサンアントニオ・スパーズ、19年にトロント・ラプターズで頂点に立ち、史上初めて東西両カンファレンスでファイナルMVPに輝いた実力者だが、プロ入り12年間でフル出場を果たしたシーズンはゼロ。最多でも2016-17シーズンの74試合にとどまっている。
とりわけラプターズに在籍した2018-19シーズン、レナードは82試合のうち22試合を欠場。チームはレナードがスパーズ時代に痛めた大腿四頭筋のケガを再発させないよう、またプレーオフで最大限の力を発揮できるように細心の注意を払い、レギュラーシーズン中はロード・マネジメントを行なった。
NBAとNBPA(選手会)が新たな団体交渉協約(CBA)の合意に向けて交渉を続けているデリケートな状況のなか、現役時代は闘争心を剥き出しにして戦うタイプで、「100%の状態でない時に、本来のパフォーマンスを発揮できるか」とも語っていたガーネットは『Unleashed Podcast』で、ロード・マネジメントについて見解を語った。
「NBA選手は82ゲームに対して、報酬(年俸)を受け取っている。70試合のために支払われているわけじゃない。82試合でプレーするためにはどれだけのスタミナが必要か、どんなコンディションでなければならないのか、どんなマインドで臨まなければいけないか、ちゃんと理解しているか?」
現役時代にガーネットと共闘し、2008年にセルティックスを優勝に導いた殿堂入り選手のポール・ピアースも、『yahoo! sports』のインタビューでファンの胸中を推察している。
「どのスポーツでもそうだが、時間が経つにつれて選手は入れ替わり、ルールも変わる。今の選手はより大金を稼ぎ、自分の運命をさらにコントロールできるようになっている。それが、批判の声にもつながるんだ。バークレーが口にしていた不満のひとつは、ロード・マネジメントだ。ファンはスターのプレーを見に来ているが、選手はケガもしていないのに、ベンチに座っている。ファンの不満も当然だろう」
よりベストなパフォーマンスを見せるために、という意味合いもあるロード・マネジメントだが、今後NBAから対策が講じられることはあるのだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
疲労が蓄積して故障離脱する選手は珍しくなく、なかには大ケガにつながるケースも少なくない。そうした背景もあり、近年は“ロード・マネジメント”と呼ばれる意図的に選手を休ませる方法がスタンダードになりつつあるが、殿堂入り選手のケビン・ガーネットは全試合出場を基準に年俸は支払われていると主張している。
ロード・マネジメントを巡っては、レジェンドのチャールズ・バークレー(元フェニックス・サンズほか)が、「大きな問題」「ファンに対して失礼だ」と糾弾して反響を呼んだ。
近年、選手の年俸は増加の一途をたどり、今季ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは4800万ドル(約64億6000万円)を受け取っている。そのなかで、意図的に選手を休ませるロード・マネジメントに対する厳しい声があるのは事実だ。
代表例では、ロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードが挙げられる。2014年にサンアントニオ・スパーズ、19年にトロント・ラプターズで頂点に立ち、史上初めて東西両カンファレンスでファイナルMVPに輝いた実力者だが、プロ入り12年間でフル出場を果たしたシーズンはゼロ。最多でも2016-17シーズンの74試合にとどまっている。
とりわけラプターズに在籍した2018-19シーズン、レナードは82試合のうち22試合を欠場。チームはレナードがスパーズ時代に痛めた大腿四頭筋のケガを再発させないよう、またプレーオフで最大限の力を発揮できるように細心の注意を払い、レギュラーシーズン中はロード・マネジメントを行なった。
NBAとNBPA(選手会)が新たな団体交渉協約(CBA)の合意に向けて交渉を続けているデリケートな状況のなか、現役時代は闘争心を剥き出しにして戦うタイプで、「100%の状態でない時に、本来のパフォーマンスを発揮できるか」とも語っていたガーネットは『Unleashed Podcast』で、ロード・マネジメントについて見解を語った。
「NBA選手は82ゲームに対して、報酬(年俸)を受け取っている。70試合のために支払われているわけじゃない。82試合でプレーするためにはどれだけのスタミナが必要か、どんなコンディションでなければならないのか、どんなマインドで臨まなければいけないか、ちゃんと理解しているか?」
現役時代にガーネットと共闘し、2008年にセルティックスを優勝に導いた殿堂入り選手のポール・ピアースも、『yahoo! sports』のインタビューでファンの胸中を推察している。
「どのスポーツでもそうだが、時間が経つにつれて選手は入れ替わり、ルールも変わる。今の選手はより大金を稼ぎ、自分の運命をさらにコントロールできるようになっている。それが、批判の声にもつながるんだ。バークレーが口にしていた不満のひとつは、ロード・マネジメントだ。ファンはスターのプレーを見に来ているが、選手はケガもしていないのに、ベンチに座っている。ファンの不満も当然だろう」
よりベストなパフォーマンスを見せるために、という意味合いもあるロード・マネジメントだが、今後NBAから対策が講じられることはあるのだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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