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トーマスがラプターズ副社長時代の95年ドラフトを回想「(ガーネットは)『私のラプターだ』と思った」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.04.07

現役引退後、ラプターズの要職に就いたトーマス(右)は、球団初のドラフトで当時高卒のガーネット(左)獲得を希望していたという。(C)Getty Images

 2019年に初優勝を果たしたトロント・ラプターズは、NBAがカナダの市場開拓を狙い、1995年にバンクーバー・グリズリーズ(現メンフィス・グリズリーズ)とともに創設された。当初は成績も落ち込んだが、元共同オーナー兼球団副社長だったアイザイア・トーマスは、95年のドラフトでケビン・ガーネットが欲しかったと明かしている。

 これまでラプターズは、デイモン・スタッダマイアー、トレイシー・マッグレディ、ヴィンス・カーター、クリス・ボッシュ、カイル・ラウリー(現マイアミ・ヒート)、デマー・デローザン(現シカゴ・ブルズ)、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)といったタレントがチームの歴史を彩ってきた。

 94~98年に共同オーナー兼球団副社長を務めたトーマスは、元NBA選手のスティーブン・ジャクソンとマット・バーンズがホストを務める人気ポッドキャスト『All The Smoke』に出演した際、「改めて言っておきたいのは、私は(96年全体2位で)マーカス・キャンビー、(97年全体9位で)マッグレディをドラフト指名した。(96年に)新人王に輝いたスタッダマイアー、(98年全体5位指名の)カーターもいた」と、自分の在任期間で獲得した選手の名前を挙げた。
 
 その上で、全体7位指名権を持っていた95年のドラフトでは、アリゾナ大のポイントガードであるスタッダマイアーではなく、ファラガット・アカデミー高から全体5位指名でミネソタ・ティンバーウルブズへ入団したガーネットが欲しかったと明かした。

「ガードのスキルを持った身長201cm~206cmのパワーフォワードが欲しかった。シューティングガードとパワーフォワードのスイッチでミスマッチを作りたかったんだ。ケビン・ガーネットを初めて見たのは、彼の出身地であるサウスカロライナ州のプレーグラウンドだった。

 彼は私がいることさえ知らなかったよ。小さなトーナメントに出場しているところにこっそり行った。彼のレッグスルー、ビハインド・ザ・バック、プルアップジャンパー、シュート、パス、アシスト……、『私の"ラプター"だ』と思った。彼こそが我々が欲しい選手だとね。オールラウンドで、スマートで、パーソナリティがあり、馬力もある。偉大なプレーヤーといいプレーヤーの違いを象徴している存在だった」
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