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NBA

「一緒に競い合えたことに感謝している」バトラーがチームメイトに“お礼”「彼らが多くのことを教えてくれた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.06.15

バトラーはファイナルについて「俺たちが勝てなかっただけ。言い訳はしない」と振り返った。(C)Getty Images

バトラーはファイナルについて「俺たちが勝てなかっただけ。言い訳はしない」と振り返った。(C)Getty Images

 現地時間6月12日(日本時間13日)に行なわれたデンバー・ナゲッツとマイアミ・ヒートのNBAファイナル第5戦。優勝に王手をかけられ、アウェーに乗り込んだヒートは前半で7点のリードを奪うも、後半にナゲッツに逆転を許して最終スコア89-94で惜敗した。

 チームはジミー・バトラーが21得点、5アシスト、バム・アデバヨが20得点、12リバウンド、マックス・ストゥルースが12得点、8リバウンド、ベンチからカイル・ラウリーが12得点、9リバウンド、4アシスト、ケイレブ・マーティンが10得点を記録。しかしナゲッツの堅いディフェンスの前にエースのバトラーはフィールドゴール成功率27.8%(5/18)、チーム全体でもシリーズワーストの34.4%(33/96)に抑え込まれた。

 試合後、バトラーはカンファレンス準決勝で負った足首のケガがどれだけプレーに影響を与えていたかと聞かれ「いや全く。足首は大丈夫だ。俺たちが勝てなかっただけ。言い訳はしない。彼らが俺たちを倒したということ」と振り返り、今季をこのように総括していた。

「このチームの連中と一緒に競い合えたことに感謝しているんだ。(このグループから)たくさん学べた。彼らが俺に数多くのことを教えてくれたんだ。できればここにいるみんなとやり遂げたかった。彼らは間違いなく(優勝する)価値があるから」
 
 頂上決戦で敗れたとはいえ、ヒートは第8シードからイーストの強豪を次々と撃破し、ナゲッツとのシリーズでも最後まで力を振り絞って戦い抜いた。

 アデバヨが「このチームは僕にとって大好きなチームのひとつ。アップダウンがあっても僕らは自分たちで乗り越えてきた。自分たちにはできないと言ってきた人たちがいたけど、僕らは自分たちで切り開いてきたんだ」と胸を張っていたように、ヒートはファーストラウンドが4戦先勝になった2003年以降、第8シードのチームとして初のファイナル進出を飾った。

 ヒートは今夏にヴィクター・オラディポの契約がプレーヤーオプション、ケビン・ラブやコディ・ゼラーといったベテラン陣が完全FA(フリーエージェント)、大ベテランのユドニス・ハズレムが現役引退、そしてプレーオフでスターターを務めてきたゲイブ・ヴィンセントとマックス・ストゥルースが完全FAとなる。

 そのため、ヒートの来季陣容は変動する可能性が高いが、エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)にバトラー、アデバヨという強固な基盤が健在な限り、来季も覇権争いへ参戦してくるに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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