現地時間6月12日(日本時間13日、日付は以下同)、デンバー・ナゲッツはホームのボール・アリーナで行なわれたマイアミ・ヒートとのNBAファイナル第5戦に94-89で勝利し、4勝1敗でシリーズを制したことでフランチャイズ史上初優勝を飾った。
このシリーズで“ジョーカー”ことニコラ・ヨキッチは平均41.2分、30.2点、14.0リバウンド、7.2アシスト、1.4ブロックにフィールドゴール成功率58.3%、3ポイント成功率42.1%、フリースロー成功率83.8%という大車輪の活躍を見せ、満場一致でファイナルMVPに選出。
優勝決定後のインタビューやチャンピオンシップトロフィー、ならびにファイナルMVPトロフィーを受け取る際には中央に立って注目を浴びていたヨキッチ。しかしマイク・マローンHC(ヘッドコーチ)やジャマール・マレーのインタビューが始まると、娘を抱きかかえて家族と優勝の喜びをシェアし、時折笑みも見せていたものの、記念写真の最前列に彼の姿はなかった。
優勝チームの主軸、しかも大黒柱でファイナルMVPに選ばれた男が、写真では3列目の左端に写っていたのだ。
目立つことを好まず、シャイな面もあるヨキッチらしいとも言えるのだが、2008年にボストン・セルティックスで優勝を飾ったケビン・ガーネットには異色の光景に思えたようだ。
16日に『SHOWTIME Basketball』へ公開された“Ticket & The Truth”で、ガーネットは2008年にセルティックスでともに優勝を経験したポール・ピアースへこう話していた。
「ジョーカーは俺がこれまでに見てきたなかで、最高に謙虚なヤツのようだな。彼は唯一無二だ。なにせ、チームのベストプレーヤーなのに、チャンピオンシップを手にした写真で3列目に映っているなんて初めて見たからな」
ガーネットはキャリア21シーズン、ピアースは19シーズンをプレーし、いずれもバスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンドなのだが、優勝は2008年の一度のみ。
セルティックスは生え抜きのピアースの周囲にトレードでガーネット、レイ・アレンを獲得してビッグ3を形成し、彼らをラジョン・ロンドやケンドリック・パーキンス、エディ・ハウス、ジェームズ・ポージーらが支えたことで、結成1年目で王座獲得に成功した。
その当時、ガーネットは会場インタビューで“Anything Is Possible”(どんなことだってできるんだ)と叫んで喜びを爆発させ、チャンピオンシップを勝ち取った記念写真では最前列の中央に陣取り、満面の笑みを見せていたことが印象的だった。
球団史上初優勝だったこともあり、ナゲッツの選手やコーチ陣の多くはリーグ制覇が初めての経験だったため、不思議な感覚に陥ったことは容易に想像できる。だが、ファイナルMVPに選ばれたヨキッチがあまりにも冷静で記念写真の中央にいなかったことが、ガーネットにとっては衝撃的だったようだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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このシリーズで“ジョーカー”ことニコラ・ヨキッチは平均41.2分、30.2点、14.0リバウンド、7.2アシスト、1.4ブロックにフィールドゴール成功率58.3%、3ポイント成功率42.1%、フリースロー成功率83.8%という大車輪の活躍を見せ、満場一致でファイナルMVPに選出。
優勝決定後のインタビューやチャンピオンシップトロフィー、ならびにファイナルMVPトロフィーを受け取る際には中央に立って注目を浴びていたヨキッチ。しかしマイク・マローンHC(ヘッドコーチ)やジャマール・マレーのインタビューが始まると、娘を抱きかかえて家族と優勝の喜びをシェアし、時折笑みも見せていたものの、記念写真の最前列に彼の姿はなかった。
優勝チームの主軸、しかも大黒柱でファイナルMVPに選ばれた男が、写真では3列目の左端に写っていたのだ。
目立つことを好まず、シャイな面もあるヨキッチらしいとも言えるのだが、2008年にボストン・セルティックスで優勝を飾ったケビン・ガーネットには異色の光景に思えたようだ。
16日に『SHOWTIME Basketball』へ公開された“Ticket & The Truth”で、ガーネットは2008年にセルティックスでともに優勝を経験したポール・ピアースへこう話していた。
「ジョーカーは俺がこれまでに見てきたなかで、最高に謙虚なヤツのようだな。彼は唯一無二だ。なにせ、チームのベストプレーヤーなのに、チャンピオンシップを手にした写真で3列目に映っているなんて初めて見たからな」
ガーネットはキャリア21シーズン、ピアースは19シーズンをプレーし、いずれもバスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンドなのだが、優勝は2008年の一度のみ。
セルティックスは生え抜きのピアースの周囲にトレードでガーネット、レイ・アレンを獲得してビッグ3を形成し、彼らをラジョン・ロンドやケンドリック・パーキンス、エディ・ハウス、ジェームズ・ポージーらが支えたことで、結成1年目で王座獲得に成功した。
その当時、ガーネットは会場インタビューで“Anything Is Possible”(どんなことだってできるんだ)と叫んで喜びを爆発させ、チャンピオンシップを勝ち取った記念写真では最前列の中央に陣取り、満面の笑みを見せていたことが印象的だった。
球団史上初優勝だったこともあり、ナゲッツの選手やコーチ陣の多くはリーグ制覇が初めての経験だったため、不思議な感覚に陥ったことは容易に想像できる。だが、ファイナルMVPに選ばれたヨキッチがあまりにも冷静で記念写真の中央にいなかったことが、ガーネットにとっては衝撃的だったようだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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