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「がっかりしている」元相棒ジョーダンへの“口撃”を止めないピッペンにウォルトンは困惑「彼は正しくない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.06.20

現役時代は名コンビとして鳴らしたジョーダン&ピッペンだが、引退後2人の関係は悪化の一途を辿っている。(C)Getty Images

 元シカゴ・ブルズのスコッティ・ピッペンは、現在のバスケットボール界で"ヒール街道"を突き進んでいる。黄金デュオとして一世を風靡した相棒のマイケル・ジョーダンを「ひどい選手」呼ばわりしたことで波紋を呼んでおり、殿堂入り選手のビル・ウォルトンも驚きを隠せないようだ。

 ジョーダンとピッペンは現役時代に阿吽の呼吸を見せたレジェンドで、ブルズが1991~93年、96~98年と2度の3連覇を成し遂げる原動力となった。ジョーダンはピッペンのサポートに感謝し、コート上では固い絆で結ばれているかに見えたが、ブルズの1997-98シーズンの舞台裏を追ったドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』が2020年に公開された際、ジョーダンが必要以上に好意的に描かれていたことにピッペンが異議を唱えたことで、関係に暗雲が立ち込め始める。

 ピッペンは21年に発売された自身の自伝『Unguarded』で、「マイク(ジョーダン)がバスケットボールをダメにしたと言ってもいいかもしれない」と言及し、"セルフィッシュな選手"との見解を示した。

 そして今年に入り、ピッペンがブルズ時代の同僚ステイシー・キングがホストを務める番組『Gimme The Hot Sauce』に出演した際、「彼はひどい選手で、一緒にプレーするのが恐ろしかった。すべて1対1で、ショットセレクションも悪かった」と、ジョーダンを再び"口撃"したことで波紋を呼んだ。

 現役時代にリーグ優勝2回、ファイナルMVP1回、最優秀シックスマン賞1回、リバウンド王とブロック王に1回輝き、殿堂入りも果たしているウォルトンは『the Scoop B Radio Podcast』で、「私は(今回の一件に)ショックを受け、がっかりしている。正直、私の気持ちを表すにはこの言葉では不十分だ。彼は正しくない」と、ピッペンの行動に釘を刺した。
 
 ウォルトンはブルズがNBAファイナルに進出した際、『NBC』の中継でキャスターを務め、間近で2人の阿吽の呼吸を見ていただけに、関係がここまで悪化するとは想像もしていなかったという。

「そういう立場で、ブルズの偉大さを目の当たりにできたことはこの上ない特権であり、名誉だった。私はチームを最優先にする男で、チームプレーが好きだ。だから、(今年)デンバー・ナゲッツが成し遂げた優勝を嬉しく思っている。チームプレー、パスゲーム、エゴを持たない精神こそが、チームの偉大な成功につながる。それがブルズにはあった」

 ブルズはNBAファイナルに進出した6回ですべて優勝(確率100%)を果たしたが、黄金期は歴代7位の通算1155勝を誇る名将フィル・ジャクソンを筆頭に、1996年に最優秀シックスマンに輝いたトニー・クーコッチ、1996~98年にジョーダン&ピッペンと三銃士を担ったリバウンド王のデニス・ロッドマンら、数々のタレントがいたからこそ実現したとウォルトンは見解を述べる。

「ブルズにはフィル・ジャクソンというファンタスティックなコーチがいた。素晴らしい都市、素晴らしいファンベースがあった。トニー・クーコッチ、ピッペン、デニス・ロッドマン、ジェリー・クラウス(当時GM)、テックス・ウィンター(当時アシスタントコーチ)と殿堂入りしている人物が名を連ね、コート内外のすべてで卓越した存在だったジョーダンがいた」

 ピッペンのジョーダンに対する不躾な行動には、OB、現役選手、関係者も少なからず困惑しているようだ。

構成●ダンクシュート編集部

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