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「スターはどのブックメーカーよりも稼いでいる」アリナスがNBAとギャンブラーの関係に言及「一番操りやすいのは審判」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.06.27

NBAとスポーツギャンブラーの関係についてアリナスが持論を展開した。(C)Getty Images

 世界最高峰のバスケットボールリーグであるNBAは、各国からトップクラスの選手が集い、白熱した戦いが繰り広げられている。年々リーグのレベルは上がっているが、過去にはレフェリーが不正工作を行い、実刑判決を受けた事件があった。

 元NBA選手のギルバート・アリナスは、プレーヤーよりもレフェリーの方がターゲットにされやすい理由について、持論を展開している。

 アリナスがホストを務めるポッドキャスト『Gil's Arena』で名前が挙がったのが、自身が裁いた試合で賭博行為を行なったとして、連邦捜査局(FBI)も捜査に乗り出した末に実刑判決・永久追放となった元NBA審判員のティム・ドナヒーだ。

 告白の中には、名勝負が繰り広げられた2002年プレーオフのウエスタン・カンファレンス決勝ロサンゼルス・レイカーズ対サクラメント・キングス、05年1回戦のダラス・マーベリックス対ヒューストン・ロケッツのシリーズが含まれていた。

 現在のNBAで不正が行なわれているというわけではないが、審判は重要な役割を果たしているにもかかわらず、十分な報酬が支払われていないため、スポーツギャンブラーが彼らを操作しようとする、とアリナスは切り出した。
 
「選手だったら、スーパースターはどのブックメーカー(賭け屋)が提示できる金額よりも稼いでいるんだ。だから試合を放棄させるのは侮辱だ。だから、一番操りやすいのは審判なんだ。審判の癖を知り、その癖の中に入り込み、手玉に取る。審判は1試合で2万ドル(約287万円)も稼げないから、少しでも多く欲しいんだろう。

 もし誰かが試合に2万ドルを出して、両チームの合計得点が212以上か以下か、よしオーバー(以上)に賭けようと言ったとしよう。でも、そいつがゲームを不正に操作したことにはおそらく気づかないだろう。スターに有利なように細工をするからね。触れたと思うたびにファウルを取ればいいわけだから、(その選手が)40点、50点をあげることになる。そうすればスコアも必然的に上がっていく」

 アリナスが考える審判の操作阻止の手段は、NBAが試合当日に担当を発表すること。これによって試合を裁く何時間も前から、どんな影響を与えるかというロジスティクスを考えることができなくなる。

「審判は試合当日まで、自分たちがいつゲームを裁くのか知るべきではないと思う。高利貸が蔓延るラスベガスのほとんどの賭けは、朝6~8時頃に賭けられ、正午まで駆け引きが行なわれる。だから正午から午後1時くらいまで待って、審判に担当ゲームを知らせればいい」

 アリナスは審判を表彰するアウォードがあってもいいと提案する場面もあり、待遇の改善も再発防止の一手になると考えているようだ。

構成●ダンクシュート編集部

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