ジェームズ・ハーデンのトレード要求問題で揺れているフィラデルフィア・セブンティシクサーズ。今のところ実現はしていないものの、リーグ史に名を残すスコアリングガードが移籍するとなれば、チームにとっては大きな打撃となるだろう。

　大黒柱のジョエル・エンビードは、ハーデンの考えに賛同しつつも、やはり残留してほしいと考えているようだ。現地時間７月９日（日本時間10日、日付は以下同）、サマーリーグが行なわれているラスベガスで米テレビ局『Showtime』のレイチェル・ニコルズのインタビューに対応したエンビードは、「ジェームズから『フィラデルフィアを出たい』と言われて、どう感じた？」と問われ、こう答えた。

「がっかりしたけど、これがビジネスであることも理解している。人々はみな決断していくものだし、この件に関する彼の対応には感謝しているよ。俺たちはいつまでも親友だ。俺たちが望むこと、つまり優勝を成し遂げるために、彼には戻ってきてほしい。だから彼の考えが変わることを願っているよ。
  　ただ、それ以外は、彼の友人でいられるだけでとても幸せだ。俺たちは仲がいいし、彼がここに来たことでお互いに成長できた。今後の人生でも、彼とずっと友人関係でいられることをすごく楽しみにしているよ」

　昨季のシクサーズは、カンファレンス準決勝でボストン・セルティックスに７戦の末に敗れ、ここ６年で５度目となる同ステージでの敗退を喫した。エンビードは初のシーズンMVPに輝き、ハーデンも６年ぶりのアシスト王に輝くなど二枚看板は充実の年を過ごしたものの、チームとして頭打ち感があったのは否めない。

　それでも、エンビード＆ハーデンがリーグ屈指の強力デュオであることもまた事実。はたしてハーデンは新天地を求めてトレードを強行するのか、それとも大黒柱の願いが届いて残留を決断するのか。シクサーズとハーデンを取り巻く周囲は、もうしばらく騒がしい状況が続きそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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