７月13日、今夏に沖縄を含むアジア３会場で開催される「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」に臨む日本代表が、メディアに向けて一部練習を公開。今月22日と23日の韓国遠征に向けて、直前合宿をスタートさせた。

　この合宿にはNBAフェニックス・サンズへの入団が決まった渡邊雄太を除く、現代表候補の17人が参加。その渡邊も、「（今月）28日に合流する」とトム・ホーバスHCが明言した。

　NBAのルールでは、オフの代表活動期間は五輪やＷ杯本大会以外の「28日間」と定められている。今夏のＷ杯は８月25日開幕のため、合流可能期間は７月28日から。日本の大黒柱は最速で合流してチームへのフィットを進める。

　９日に帰国した渡邊は、同日に行なわれたメディア向けのオンライン会見で「（今夏は）もともとチームが決まっても決まらなくても、ワールドカップは出るつもりでした」と言及。

「日本開催でやれるというのは、生涯一度の経験だと思っています。オリンピックも東京で開催されましたが、残念ながら無観客という状況でした。今回はたくさんのお客さんにも見てもらえると思います。 契約が決まってより集中して臨めるというのはありますが、自分としてはそういったことも関係なく、最初から全力でやるつもりでした」と、沖縄で迎える大舞台への決意を語っていた。
  　Ｗ杯前には、国内で５試合の強化試合が予定されている。ホーバスHCはその最初の２試合となるニュージーランド戦（２日、４日＠群馬）での起用も示唆した。

　ただ、大事なのはあくまでＷ杯本番。渡邊は「オリンピックの時は、強化試合とかも全部ぶっ通しで出続けて、その後ラプターズのキャンプではケガから始まってしまい、２～３か月出られないという状況になってしまった。今回の強化試合は時間も制限しつつ、８月25日に最良のコンディションに持っていこうと思っています」と述べている。

　日本人では最長となるNBA６シーズン目を前に、再び大舞台に立つ渡邊。しかも今回は八村塁が不在で、多くの期待がその双肩にのしかかる。「自分はチームを引っ張るべき存在だと思っている」と語る大黒柱が、“Akatsuki Japan”をさらなる高みに導いてくれるはずだ。

構成●ダンクシュート編集部