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バスケW杯

【バスケW杯】「イライラしている」リズムを掴めず自らに憤るイングラム。しかしカーHCは「彼の出番がやってくる」と心配せず<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.08.28

ここまで低調なイングラム。はたして爆発する日は来るのか。(C)Getty Images

ここまで低調なイングラム。はたして爆発する日は来るのか。(C)Getty Images

 8月25日に開幕したFIBAバスケットボールワールドカップ2023で、アメリカ代表のロスターに選ばれた12選手のうち、昨季NBAオールスターに選ばれたのはアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)の3選手。

 もっとも、平均得点だけで見ると、エドワーズの24.6点をわずかに上回っていた男がいる。それがニューオリンズ・ペリカンズのブランドン・イングラムだ。キャリア7年目の昨季、203cm・86kgのフォワードは、45試合の出場でキャリアハイの平均24.7点をマークしていた。

 イングラムはジェイレン・ブランソン(ニューヨーク・ニックス)、エドワーズ、ミカル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ)、ジャクソンJr.とともにアメリカ代表の先発陣を形成しているが、ここまでは今ひとつリズムに乗り切れていない。
 
 2020年にはオールスター選出を飾った25歳は、エキシビジョンゲーム5戦で平均7.8点にとどまったほか、チーム全体でフィールドゴール成功率56%だったなかで同42%と不発。チームは26日のニュージーランド代表戦を99-72で制して白星発進したものの、イングラムは15分35秒の出場でフィールドゴール成功率25.0%(1/4)の2得点に2リバウンド、3アシスト、1スティールと低調だった。

 27日の練習前に、イングラムは現状について米スポーツ専門メディア『The Athletic』にこう明かしていた。

「僕が今までやってきたこととはまったく違うんだ。今、チームは勝っている。だから自分に対してセルフィッシュになってはいけない。でも、僕としてはちょっとイライラしている。効果的な働きができる方法を見つけようとしているんだ」

 近年、アメリカ代表の先発パワーフォワードといえば、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)やジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)が務め、相手ビッグマンを外へ引きずり出してから、自由自在に得点を量産していた。だが、イングラムは世界の舞台で結果を残せていない。
 
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