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コビー・ブライアントの長女が語る“マンバ・メンタリティ”「自分自身の最高のバージョンになろうと常に努めること」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.10.14

コビーの長女ナタリア(右)は今年20歳に。“マンバ・マンタリティ”の一番の継承者だ。(C)Getty Images

 NBAのレジェンドであるコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)は2020年1月、ヘリコプター墜落事故に巻き込まれ、41歳の若さで命を落とした。今年20歳となった長女のナタリアが、偉大な父のレガシーを受け継いでいく覚悟を示している。

 いずれも殿堂入りしたアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・76ersほか)、レイ・アレン(元ミルウォーキー・バックスほか)、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)らと同じ1996年のドラフトでNBA入りしたコビーは、レイカーズ一筋20年をプレーし、リーグ優勝5回、ファイナルMVP2回、シーズンMVP1回、得点王2回、オールNBA1stチーム選出11回、オールディフェンシブ1stチーム選出9回、通算得点歴代4位(3万3643点)、NBA75周年記念チーム選出など、功績を挙げれば枚挙にいとまがない。

 神様マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)の正統後継者として長年バスケットボール界を牽引したコビー。毒蛇"ブラックマンバ"を愛称に持ち、「常に最高の自分になろうと努力を続けること」を追求するマインドは"マンバ・メンタリティ"と呼ばれた。彼は生前、「マンバ・メンタリティは心構えじゃない。生き方そのものなんだ。日々成長しようと努力するだけさ。虚勢を張って生きるものじゃない。すごくシンプルさ」と語っていた。

 現役で活躍するNBA選手の多くがコビーに憧れ、その精神を受け継いでいるが、現在サザンカリフォルニア大に通う長女ナタリアもマンバ・メンタリティ継承の使命を自覚しているようだ。
 
 2021年にモデルデビューを果たしたナタリアは、ファッション雑誌『ELLE』のインタビューで「どのように父親のレガシーを受け継いでいるか」との質問に対して、このように答えている。

「マンバ・メンタリティとは、自分自身の最高のバージョンになろうと常に努めること。周囲の雑音に惑わされることなく、常にベストを尽くすの。困難に直面した時、諦めてしまうことは簡単だけど、そのメンタリティを失わないようにしたい。ポジティブさとレジリエンス(心の回復力)があれば何でもできると、自分に言い聞かせる必要がある」

 父コビーと妹ジアナを亡くしたナタリアにとって、母ヴァネッサと妹のビアンカとカプリは心の支えだという。

「困難を乗り越える時は、自分を幸せにしてくれるものにエネルギーを傾ける。家族のように愛する人たちと時間を過ごしたり、友人と遊んだり、好きな音楽を聴いて、気持ちを整理する。ポジティブなことにフォーカスするのが重要だと思うの。家族は私の支え。母も妹たちも素晴らしいし、いつも彼女たちを頼ることができる。ほかにも頼れる友人やメンターもいるわ」

 マンバ・メンタリティを受け継ぎ、「自分の信念に忠実に生きること。他人がどう思おうと自分の考えに沿って自分を表現するの」と語るナタリア。その強い意思は、コビーを彷彿させると感じる者も少なくないだろう。

構成●ダンクシュート編集部
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