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NBA

「クリスはショットが決まらなくても、強烈なインパクトを与えている」新加入ポールの働きぶりをカーHCが絶賛<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.11.07

ポールは本日のピストンズ戦でシーズンハイの17得点をマーク。ターンオーバーは4試合連続でゼロに抑えた。(C)Getty Images

ポールは本日のピストンズ戦でシーズンハイの17得点をマーク。ターンオーバーは4試合連続でゼロに抑えた。(C)Getty Images

 11月5日(日本時間6日、日付は以下同)、ゴールデンステイト・ウォリアーズはアウェーでクリーブランド・キャバリアーズと対戦し104-115と敗退。連勝が5でストップしたが、翌6日にデトロイト・ピストンズを120-109で下し、今季戦績をウエスタン・カンファレンス3位の6勝2敗(勝率75.0%)とした。

 ピストンズ戦ではエースのステフィン・カリーが7本の3ポイントを沈めてゲームハイの34得点に4アシスト、クレイ・トンプソンが17得点、3アシスト、ダリオ・シャリッチが12得点、6リバウンド、ケボン・ルーニーが10得点、6リバウンド、2ブロック、ジョナサン・クミンガが10得点、ドレイモンド・グリーンが9リバウンド、8アシストをマーク。

 そしてクリス・ポールがシーズンハイの17得点に5リバウンド、6アシストで勝利に貢献。今季ウォリアーズに加入した38歳の司令塔は、開幕5試合でフィールドゴール成功率31.8%、3ポイント成功率7.7%と苦しんでいたが、キャリア19年目の大ベテランの自信が揺らぐことはなかった。

「こうなることはわかっていた。これまで18年間、僕が自分のショットが悪くなることはなかったからね。だからまたジャンパーが決まり始めるチャンスがやってくると考えていたよ」

 試合後にそう語ったポールは、ここまでミッドレンジからの成功率が36.8%(7/19)にとどまっていたが、この試合ではエルボー付近から3本、右ベースラインからも決め、フィールドゴール成功率66.7%(6/9)、3ポイント成功率66.7%(2/3)と見事に復調してみせた。
 
 もっとも、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)はシュートが不調でも、ポールの働きを高く評価していた。

「クリスはショットが決まらなくても、強烈なインパクトを与えている。この数試合、ショットが決まったこともあり、彼がこなしてくれていることはさらに増えることになった。(今夜は)6アシストに0ターンオーバー。(シーズン全体で)62アシストに6ターンオーバーだ。これは本当に凄いことだよ」

 ミスの少なさを示す指標のひとつであるアシストとターンオーバー比率(A/TO)で、ポールは10.33でリーグ2位にランク。さらに、平均出場時間は30分未満(27.8分)ながら同9位の7.8アシストを残しており、プレーメーカーとしての実力は健在だ。

 昨季ターンオーバーでリーグワーストの平均16.3本を記録したウォリアーズだが、ピストンズ戦では今季最小タイの11本に抑え、シーズン全体でもリーグ10位の平均14.5本と、その本数は着実に減少している。

 ポールの現状について、指揮官はこう話す。

「彼はこのチーム、そして我々のリズムのなかで自身のプレーを見つけようとしている段階にある。試合のなかで感情を抑えつつ、セカンドユニットを引っ張っていて、ボールを大切に扱ってくれている。このチームにおいて、クリスは素晴らしい働きをしている」

 キャリア初のベンチ起用にも難なくアジャストし、早くもウォリアーズに不可欠な存在となっているポール。“ポイント・ゴッド”にとって出場機会さえ与えられれば起用法は関係ないようだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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