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「ザイオンはハードに走らない」悩める“怪物”に“元怪物”シャックがレッスン「俺も同じ問題を抱えていた」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.12.11

“新旧怪物”シャックがザイオンの問題点を指摘した。(C)Getty Images

 ニューオリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは、2019年のドラフト全体1位指名でNBA入りした将来を嘱望される逸材ながら、この5年間は秘めたるポテンシャルを発揮しきれていない。殿堂入りセンターのシャキール・オニールは、伸び悩む23歳の課題を指摘している。

 ザイオンは"ガラスの大器"と言ってもいいほど、NBA入り後はケガに苦しんでいる。ルーキーイヤーは右ヒザ半月板損傷により出遅れて、24試合の出場のみ。2年目こそ61試合で平均27.0点をマークしたが、2021-22シーズンは開幕前に右足第5中足骨を骨折して、結局シーズン全休に終わった。

 昨季も29試合の出場に終わり、キャリア5年間で133試合にしか出場していない。2022年7月に5年総額で最大2億3100万ドル(約335億円)のMAX額での契約延長を締結したものの、高い期待に見合うだけの活躍は見せられていないのが現状だ。

 今季は欠場こそ4試合のみながら、19試合に出場して平均22.2点、5.6リバウンド、4.8アシスト、フィールドゴール成功率57.4%。得点とリバウンドはキャリアワーストペースに沈んでいる。
 
 ペリカンズは現地時間12月7日(日本時間8日)にラスベガスで行われたNBAインシーズン・トーナメント準決勝のロサンゼルス・レイカーズ戦で、44点差の大敗。殿堂入り選手で、現在はNBAアナリストを務めるシャックは試合前、ザイオンに40得点を期待していたが、わずか13得点に終わった。

 ザイオンは試合後、「もっとアグレッシブになって、シュートチャンスを見出さないといけなかった。チームをステップアップさせるために、もっとやらなければいけないことがある。自分自身に期待しているし、自信を持たないといけない」と語ったが、シャックは「自分がマスターになるためには、マスターを倒さないといけない」と指摘した。

「ザイオンに言いたいことがある。これはディスりではない。1人の偉大なビッグマンから、偉大なプレーヤーになり得る可能性を持った選手へのレッスンだ。ザイオンはハードに走らない。俺もリーグに入って1、2年目は同じ問題を抱えていた。自分ではハードに走っていると思っていた。才能があれば20得点は取れる。30得点、40得点と取り始めるようになったのは、あることを始めたからだ」
 
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シャックからザイオンへの苦言は続く