2023年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で、48年ぶりに自力でのオリンピック出場権を獲得した男子バスケットボールの河村勇輝を取り上げる。
身長172センチの小柄な体格ながらコートを縦横無尽に駆け巡り、相手を翻弄した若き司令塔は日本の快進撃を支え、アジア勢首位を確定。パリ五輪の切符獲得に大きく貢献した。そんな若き22歳のポイントガードについて、米メディアの評価は辛口だった。
記事初掲載:2023年9月2日
――◆――◆――
9月2日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で日本代表(世界ランキング36位)は、今夜20時10分からカーボベルデ(同64位)との順位決定ラウンド最終戦に臨む。
勝てば、無条件で来年パリ五輪への出場権を獲得する日本。負けた場合は、他国の結果次第となるが、アジア勢のなかで首位が確定すれば五輪出場が決定する。48年ぶりの自力での出場権獲得に向け、日本の快進撃を支えているのが22歳の若きポイントガード・河村勇輝だ。
去る8月27日のフィンランド戦では、25得点9アシストをマークする大車輪の活躍で、歴史的な金星に貢献。29日のオーストラリア戦では約18分の出場で3得点7アシストにとどまったが、31日のベネズエラ戦では19得点11アシストと再び躍動した。身長172センチの小柄な体格でコートを縫うように駆け巡り、相手選手を翻弄。第4クォーターのラスト1分では、試合を決定付ける3ポイントを決めた。
今大会でエースの風格が漂ってきた22歳には、海外メディアからも熱い視線が注がれているようだ。米スポーツサイト『EssentiallySports』は「日本のセンセーショナル、ユウキ・カワムラとは?彼はルイ・ハチムラ、ユウタ・ワタナベに次ぐ日本人NBAスターになれるだろうか?」と銘打った興味深い記事を配信した。
記事内では、「2023年のW杯によって、今まで脚光を浴びることのない才能ある選手を発見することができた。その一例が日本だ。ルイ・ハチムラやユウタ・ワタナベなど、NBAに進出した才能豊かな選手がたくさんいる」と今大会の日本代表をサプライズチームに選出。「なかでも最も輝いたプレーヤーはユウキ・カワムラだ。彼は今年のNBAドラフトで対象になっていたが、どのチームにも指名されなかった。だがW杯で彼のプレーを見た後、きっと後悔することだろう」と、今後はNBA各球団にとって注目の存在になると太鼓判を押した。
さらに1次ラウンドでのプレーぶりには、「卓越した技術を持つカワムラは、身長170センチほどと小柄だが、コート上でのリーダーシップとバスケットボールIQは驚異的だ。なんといっても、W杯で日本を奇跡的な逆転勝利に導いたのは彼なのだから」とべた褒め。「カワムラの目覚ましい活躍が、日本が逆転できた主な原動力となった」と強調している。
ところが、別のメディアでは違う意見もある。スポーツ専門サイト『sportskeeda』は「カワムラの身長では、NBAへの道は障害だらけだろう」と低身長がネックと指摘する。
同メディアは「カワムラはゴールに近いバケット周りのプレーに長けている。長身のディフェンダーを振り切って、シュートを決める能力はある」と評価をしつつも、「NBAのスピードは日本とは、かなり違う。NBA選手の平均身長が6フィート6インチ(約198センチ)であることを考えると、彼が適応しようとするのは間違いなく困難なことだ」とNBAレベルには、力が及ばないという。
とはいえ、今大会で日本バスケ界の新進気鋭のスターに、各国の目が向いているのは紛れもない事実。今夜、パリ五輪の出場権を掴み取る活躍を見せれば、ますます小柄な日本人ポイントガードの市場価値は高まっていく。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】FIBA公式も熱視線!日本の若き司令塔・河村勇輝の超絶プレー集!
身長172センチの小柄な体格ながらコートを縦横無尽に駆け巡り、相手を翻弄した若き司令塔は日本の快進撃を支え、アジア勢首位を確定。パリ五輪の切符獲得に大きく貢献した。そんな若き22歳のポイントガードについて、米メディアの評価は辛口だった。
記事初掲載:2023年9月2日
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9月2日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で日本代表(世界ランキング36位)は、今夜20時10分からカーボベルデ(同64位)との順位決定ラウンド最終戦に臨む。
勝てば、無条件で来年パリ五輪への出場権を獲得する日本。負けた場合は、他国の結果次第となるが、アジア勢のなかで首位が確定すれば五輪出場が決定する。48年ぶりの自力での出場権獲得に向け、日本の快進撃を支えているのが22歳の若きポイントガード・河村勇輝だ。
去る8月27日のフィンランド戦では、25得点9アシストをマークする大車輪の活躍で、歴史的な金星に貢献。29日のオーストラリア戦では約18分の出場で3得点7アシストにとどまったが、31日のベネズエラ戦では19得点11アシストと再び躍動した。身長172センチの小柄な体格でコートを縫うように駆け巡り、相手選手を翻弄。第4クォーターのラスト1分では、試合を決定付ける3ポイントを決めた。
今大会でエースの風格が漂ってきた22歳には、海外メディアからも熱い視線が注がれているようだ。米スポーツサイト『EssentiallySports』は「日本のセンセーショナル、ユウキ・カワムラとは?彼はルイ・ハチムラ、ユウタ・ワタナベに次ぐ日本人NBAスターになれるだろうか?」と銘打った興味深い記事を配信した。
記事内では、「2023年のW杯によって、今まで脚光を浴びることのない才能ある選手を発見することができた。その一例が日本だ。ルイ・ハチムラやユウタ・ワタナベなど、NBAに進出した才能豊かな選手がたくさんいる」と今大会の日本代表をサプライズチームに選出。「なかでも最も輝いたプレーヤーはユウキ・カワムラだ。彼は今年のNBAドラフトで対象になっていたが、どのチームにも指名されなかった。だがW杯で彼のプレーを見た後、きっと後悔することだろう」と、今後はNBA各球団にとって注目の存在になると太鼓判を押した。
さらに1次ラウンドでのプレーぶりには、「卓越した技術を持つカワムラは、身長170センチほどと小柄だが、コート上でのリーダーシップとバスケットボールIQは驚異的だ。なんといっても、W杯で日本を奇跡的な逆転勝利に導いたのは彼なのだから」とべた褒め。「カワムラの目覚ましい活躍が、日本が逆転できた主な原動力となった」と強調している。
ところが、別のメディアでは違う意見もある。スポーツ専門サイト『sportskeeda』は「カワムラの身長では、NBAへの道は障害だらけだろう」と低身長がネックと指摘する。
同メディアは「カワムラはゴールに近いバケット周りのプレーに長けている。長身のディフェンダーを振り切って、シュートを決める能力はある」と評価をしつつも、「NBAのスピードは日本とは、かなり違う。NBA選手の平均身長が6フィート6インチ(約198センチ)であることを考えると、彼が適応しようとするのは間違いなく困難なことだ」とNBAレベルには、力が及ばないという。
とはいえ、今大会で日本バスケ界の新進気鋭のスターに、各国の目が向いているのは紛れもない事実。今夜、パリ五輪の出場権を掴み取る活躍を見せれば、ますます小柄な日本人ポイントガードの市場価値は高まっていく。
構成●THE DIGEST編集部
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