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ヨキッチの劇的弾に沈んだウォリアーズ。グリーン復帰間近の報道もカーHCは「現時点ではわからない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.01.05

グリーン離脱直後は5連勝と立て直したかに見えたウォリアーズだが、クリスマス以降は1勝4敗と苦戦が続く。(C)Getty Images

 現地時間1月4日、ゴールデンステイト・ウォリアーズはホームのチェイス・センターに昨季王者デンバー・ナゲッツを迎えた。

 第3クォーターに大量44得点を奪ったチームは、第4クォーター開始時点で13点をリード。その後さらに点差を広げ、残り6分51秒の時点でこの日最大となる18点リード(123-105)を手にしていた。

 しかし、ナゲッツはここからニコラ・ヨキッチとアーロン・ゴードンを中心に猛追。残り2分間はウォリアーズに追加点を許さず、ゴードンのアリウープとヨキッチのジャンパーで追いつくと、最後はヨキッチがハーフコートを過ぎた右ウイングからブザーと同時にディープスリーを捻じ込み、最終スコア130-127で逆転勝利を飾った。

 直近13試合で11勝2敗のナゲッツは、ヨキッチがゲームハイの34得点、9リバウンド、10アシスト、ゴードンが30得点、9リバウンド、ジャマール・マレーが25得点、6アシスト、2スティール、伏兵ペイトン・ワトソンが19得点、5リバウンドと活躍。25勝11敗(勝率69.4%)でウエスタン・カンファレンス3位の座を堅持している。

 一方のウォリアーズは30得点、6アシストのステフィン・カリーを筆頭に、クレイ・トンプソンが24得点、ジョナサン・クミンガが16得点など計6選手が2桁得点を残すも痛恨の敗戦。ここ5戦で1勝4敗、シーズン成績はウエスト11位の16勝18敗(勝率47.1%)と、勝率5割復帰が遠のいている。
 
 大逆転負けに加えて復帰直後のゲイリー・ペイトン二世がハムストリングの負傷で再び数週間の離脱と、苦境に陥るウォリアーズだが、一方でこの日はポジティブな報道もあった。

 先月13日にリーグから無期限の出場停止処分を科されたドレイモンド・グリーンが、近日中にチームの練習施設へ戻り、復帰に向けてコンディショニングなどを強化していくことになると米スポーツ専門局『ESPN』が報じたのだ。

 ウォリアーズ一筋12年目のグリーンは、カリー、トンプソンと10年以上にわたって一緒にプレーし、計4度の優勝を飾るうえで絶大な貢献を果たしてきた守備の要。公称198cm・104kgと上背こそないものの、強靭なボディと長い腕、抜群のバスケットボールIQを駆使してチームを支えてきた。

 今季は2度の出場停止処分を食らったこともあり、34試合のうち出場は15試合のみで平均9.7点、5.5リバウンド、5.8アシストにとどまっているものの、この男が復帰となれば、戦力アップが期待できる。

 ただ、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)はナゲッツ戦前の会見で、グリーンの現状について「現時点ではわからない。リーグが出場停止処分に関する決断を知らせてくれるまでは、何も伝えることはない」と話すにとどめた。
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