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ホームで屈辱的な大敗を喫したウォリアーズ。カリーも不満を隠せず「こんな雰囲気になることなんてなかった。最悪さ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.01.12

クリスマス以降2勝6敗でプレーオフ圏外に沈むウォリアーズ。エースのカリーも危機感を露わにしている。(C)Getty Images

 2022年の王者ゴールデンステイト・ウォリアーズが苦しんでいる。昨年末の12月28日から今年1月10日にかけて、昨季リーグ3位の33勝8敗(勝率80.5%)と圧倒的な強さを誇ったホームで7連戦を迎えたが、2勝5敗と大きく負け越す形で終えた。

 特に最後の2試合の内容は酷く、7日のトロント・ラプターズ戦は118-133、10日のニューオリンズ・ペリカンズ戦では105-141で大敗。2戦続けて一度もリードを奪えず、ブローアウトと屈辱的な敗戦を喫してしまった。

 この2戦はクリス・ポール(左手骨折)、ゲイリー・ペイトン二世(左ハムストリング負傷)、ドレイモンド・グリーン(コンディショニング強化中)を欠いていたとはいえ、ステフィン・カリーやクレイ・トンプソン、アンドリュー・ウィギンズ、ジョナサン・クミンガといった主力選手たちは出場。

 だが今季は勝率5割以上のチーム相手に9勝19敗と上位チームに勝ち切れず、ペリカンズ戦で喫した36点差は、ホームゲームとしては2007年3月26日のサンアントニオ・スパーズ戦(37点差)以降ワースト。カリー入団後としては最悪の大敗となった。
 
 これには本拠地チェイス・センターに集まった観客もブーイングを浴びせた。なかには試合途中に会場を後にするファンもおり、カリー自身も「正直、僕も自分に向けてブーイングしているし、僕らのプレーぶりに対しても頭の中ではブーイングしている」と悔しさを露わにしていた。

 ヴォーカルリーダーのグリーンとポールが欠場していたこともあるのだろう。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は「このチームは自信を失ってしまっている」と口にし、さらには「コーチ陣の1人が言っていたのは、今のチームはこれまでで最も物静かなチームだということ。我々には適切に行動をともにできる選手たちが必要だ。こうした状況を乗り越えるためにはそれしかない。一丸となって戦い、競い合うこと」と語った。

 先月グリーンが無期限の出場停止処分を受けてから、チームは5連勝を飾ったものの、デンバー・ナゲッツとのクリスマスゲーム以降は2勝6敗と落ち込み、現在17勝20敗(勝率45.9%)でウエスタン・カンファレンス12位へと後退。なかなかチームとして噛み合わない現状に、カリーもフラストレーションを爆発させている。
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「(解決とは)反対の方向へ向かってしまっている」