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NBA

リーグ随一の“タフガイ”デローザンを同僚ホワイトが絶賛「彼は練習もシュートアラウンドも常に最初に顔を出すんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.04.16

今季のデローザンは、平均出場時間と総出場時間の両部門でリーグトップの数字を記録した。(C)Getty Images

今季のデローザンは、平均出場時間と総出場時間の両部門でリーグトップの数字を記録した。(C)Getty Images

 4月14日(日本時間15日、日付は以下同)のレギュラーシーズン最終戦、シカゴ・ブルズはマディソン・スクエア・ガーデンへ乗り込み、ニューヨーク・ニックスと対戦。敵地でイースタン・カンファレンス上位の相手に同点12度、リードチェンジ15度の激戦を演じたが、延長の末に119-120で惜敗した。

 ブルズはデマー・デローザンが30得点、5リバウンド、5アシスト、4スティール、ニコラ・ヴュチェビッチが29得点、11リバウンド、コビー・ホワイトが26得点、4アシスト、2スティール、アレックス・カルーソが15得点、5リバウンド、8アシスト、5スティール、ジャボンテ・グリーンが11得点、8リバウンド、2スティールと奮戦。

 この試合を8人で回したブルズは、デローザンの44分29秒を筆頭に、ホワイトが43分15秒、ヴュチェビッチが42分1秒、カルーソが40分45秒と4選手が40分以上コートに立ち続けた。

 今季キャリア15年目を迎えた34歳のデローザンは、79試合の出場でともにリーグ1位となる1試合平均37.8分、合計出場時間2989分をマークした。

 2018年にクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)が33歳で3026分を記録して以降、30代の選手が総出場時間でリーグトップに立ったのは初めて。さらに、ワシントン・ウィザーズのブラッドリー・ビール(現フェニックス・サンズ)が3028分の記録を残した2018-19シーズン以降では、最多のプレータイムとなった。
 
 今季のブルズはケガ人が続出し、先発ポイントガードのロンゾ・ボールは左ヒザの手術で全休、ザック・ラビーンは右肩を痛めて25試合の出場、パトリック・ウィリアムズは左手の手術で43試合の出場に終わった。

 先発3人を故障で欠く苦しいチーム事情のなかデローザンは、平均24.0点、4.3リバウンド、5.3アシスト、1.1スティールと奮起。試合時間残り5分で5点差以内のクラッチシチュエーションではリーグ1位の平均4.6点(2試合以上に出場した選手が対象)を稼ぐなど勝負強さも発揮した。

 今季キャリアベストの平均19.1点、球団新記録となる209本の3ポイントを決めたホワイトはデローザンについてこう話す。

「彼は練習も、シュートアラウンドも逃さないんだ。僕が見て気付いたことはそこだね。いつも時間通りで、常に最初に顔を出す1人なんだ。それこそが彼の持つプロフェッショナリズムであり、決して変わらない」

 ホワイトはチーム最年長のデローザンの姿勢を絶賛。そして「彼が不満を言うことはない。とにかくゲームが大好きで、愛しているのさ」とも語っていた。

 イースト9位の39勝43敗(勝率47.6%)でレギュラーシーズンを終えたブルズは、17日にホームのユナイテッド・センターで10位アトランタ・ホークス(36勝46敗/勝率43.9%)とのプレーイン・トーナメントへ臨む。

 チームが2シーズンぶりのプレーオフ出場を果たすには、まずはこの一戦を制すことが絶対条件。そして19日にフィラデルフィア・セブンティシクサーズとマイアミ・ヒート戦の敗者と第8シードの座をかけて争うことになる。

文●秋山裕之(フリーライター)

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