パリ五輪

【パリ五輪】初戦で王者アメリカと対するセルビア。W杯準優勝チームにNBAとユーロリーグのMVPを加えた最強メンバーが集結<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.07.26

NBAのMVPヨキッチ(右)とユーロリーグの元MVPミチッチ(左)を擁するセルビア。初戦で王者アメリカとぶつかる。(C)Getty Images

 バスケットボール男子のセルビア代表が23日、パリ五輪に臨む12人の最終ロスターを発表した。

 チームの心髄であるボグダン・ボグダノビッチ(アトランタ・ホークス)や、成長株のニコラ・ヨビッチ(マイアミ・ヒート)、ポイントガードのアレクサ・アブラモビッチ(パルチザン)、元メンフィス・グリズリーズのマルコ・グドゥリッチ(フェネルバフチェ)ら昨年のワールドカップで準優勝を遂げたメンバーに、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)とヴァシリエ・ミチッチ(シャーロット・ホーネッツ)という、NBAの現MVPとユーロリーグの元MVPが加わり最強メンバーが揃った。

 前日の22日に本番前最後のテストマッチであるギリシャ戦を勝利で終え(94-72)、準備万端で開幕を迎える。
 
 セルビアのこの夏のテストマッチは、ホスト国フランスとの対戦でスタートした。79-67でセルビアが勝利したこの試合の注目は、ヨキッチとヴィクター・ウェンバンヤマのマッチアップ。

 20得点、12リバウンドとダブルダブルをマークしたヨキッチに対し、ウェンバンヤマも14得点、10リバウンドと対抗。ウェンバンヤマのフェイスガードをかいくぐってヨキッチがゴール下から捻じ込めば、ウェンバンヤマはヨキッチの壁をかわしてステップバックスリーを決める、といった熱い攻防戦に会場は大いに沸いた。

 続くオーストラリア戦(73-84)とアメリカ戦(79-105)は連敗。アメリカ戦は第2クォーター途中までは拮抗したが、そこからステフィン・カリーが爆発。アメリカが16-2のランで突き離し、最終的に26点もの差がついた。

 その後は地元ベオグラードで日本代表と119-100のハイスコアリングゲームを展開。29得点を奪った八村塁の6本を筆頭に20本の3ポイントを沈めた日本に対し、セルビアは18得点、8リバウンド、7アシストとオールラウンダーぶりを発揮したヨキッチ、ボグダノビッチ(15点)、フィリップ・ペトルシェフ(17点)、オグニェン・ドブリッチ(14点)、ミチッチ(12点)、アブラモビッチ(11点)と6人が2桁得点をあげる高い総合力を見せつけた。

 そして最後のギリシャ戦では、ヴァシリス・スパノーリスがヘッドコーチに就任して以来10連勝中だった相手に、初めて黒星をつけた。この試合でも5人が2桁得点と、幅広い攻撃オプションを披露している。
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初戦で王者アメリカと激突