パリ五輪

【パリ五輪】「NBA選手のオリンピック参加にずっと反対してきた」マブズの名物オーナーが自論を展開「扱いをサッカーのようにすべき」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.07.29

マブズのキューバン・オーナーが、NBA選手のオリンピック参加に反対する意見を主張した。(C)Getty Images

 日本時間7月27日から幕を開けた、パリオリンピックのバスケットボール競技。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)といった重鎮がロスターに名を連ねるアメリカ代表を筆頭に、NBA選手も各国に散らばり、母国をメダルに導くべく覇を競い合っている。

 一方、オリンピックにNBA選手を派遣することを好ましく思っていない人物もいる。ダラス・マーベリックスの現マイノリティオーナー、マーク・キューバンもその1人。かねてからNBAプレーヤーの五輪参加に反対してきたキューバンは、28日にX(旧Twitter)を更新し、自身が2004、09、12年に個人ブログへ投稿した記事を引用しつつ、こう綴った。

「NBA選手がオリンピックでプレーすることについては、ずっと反対してきた。自分たちのワールドカップを開催し、オリンピックの扱いはサッカーのようにすべきだ」

 キューバンは過去に綴った自身のブログ内で、オーナー側が大金を支払っている選手を各国代表チームへ無償で派遣すること、また大会中に負ったケガに対する保障がないことに苦言。選手に保険なしで故障のリスクを負わせることで、所属するNBAチームやリーグ、さらにはその選手が観たいファンに大ダメージを与える可能性を指摘していた。
 
 そのため、選手は大金を支払い雇っている所属チームのためだけにプレーするべきと主張し、オリンピックの立ち位置はサッカーと同じように、21歳以下などアンダーカテゴリーの大会にすべきと提案。さらに2012年には、選手たちに給料を支払わないIOC(国際オリンピック委員会)を批判し、「NBA選手がオリンピックに出場する際にはIOCがサラリーを払うべきだ」と主張したドゥエイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)の意見に賛同していた。

 やはりサラリーを払っているオーナー側としては、所有チームのスター選手がオフも無償で代表チームに駆り出され、新シーズンのために身体を休められないばかりか、故障までされたら……と気が気ではないのだろう。

 とはいえ、オリンピックで母国のために戦い、金メダルを手にすることは選手たちにとって何よりの名誉であり、それを止めることは誰にもできないはず。今後もキューバンをはじめとしたNBAのオーナーたちは、ジレンマを抱えながら選手を代表チームへ送り出していくことになりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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