パリ五輪で５大会連続の金メダルを狙うアメリカ代表は、グループリーグ初戦でニコラ・ヨキッチ擁するセルビアに110－84で圧勝。ケビン・デュラントがベンチから23得点の活躍を見せたほか、大黒柱のレブロン・ジェームズが21得点、７リバウンド、９アシスト、ドリュー・ホリデーが15得点、デビン・ブッカーが12得点、ステフィン・カリーとアンソニー・エドワーズが11得点をあげて幸先の良いスタートを切った。

　このセルビア戦では出場した全選手が得点をマークしたアメリカだが、左ふくらはぎの肉離れで大会前のエキシビションマッチを欠場していたデュラントの復帰によって、ボストン・セルティックスのエース、ジェイソン・テイタムのプレータイムはゼロに終わった。

　試合後、アメリカのスティーブ・カーHC（ヘッドコーチ）は「彼（テイタム）をプレーさせなかったのは愚かだと思うが、40分間の試合で、10人以上がプレーしていくことは本当に難しいことなんだ。ケビンが復帰することで、彼にはプレータイムがなくなるかもしれないと話していた。ジェイソンは３年連続でオールNBA１stチーム入りし、世界で見てもベストプレーヤーの１人。彼は素晴らしいプロであり、（今回のことも）受け止めてくれたよ」と選手起用の難しさを語っていた。
  　今大会のチームUSAには39歳のレブロン、36歳のカリー、35歳のデュラントという長年NBAを牽引してきた３人のスーパースターが名を連ねている。12人中７人が30代というベテラン揃いのチームにおいて26歳のテイタムは若手の部類に入り、経験値で彼らに及ばないのは事実だ。

　それでも、カーHCは現地時間７月31日（日本時間８月１日）に行なわれるグループリーグ２戦目の南スーダン戦に「ジェイソンはプレーする」と出場を明言し、次のように続けた。

「ただ彼がプレーする場合、誰がプレーしないかという質問には答えない。しかし、我々は彼を必要としている。そして私の仕事の一部は、皆を関与させ、準備させておくこと。なぜなら、私の経験上（このような舞台）では予測不可能なことが起こるからだ」

　2019年のワールドカップでA代表デビューを飾り、東京五輪ではデュラントに次ぐチーム２位の平均15.2点を叩き出し、金メダル獲得に貢献したテイタム。昨季、セルティックスを16年ぶり18度目の優勝に導いた男が、３度目の国際舞台でどのようなパフォーマンスを披露するのか注目だ。

構成●ダンクシュート編集部

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