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カリーは“シューター”で“スコアラー”ではない?元NBA選手が議論を展開「プレースタイル的に天性のスコアラーだとは認識しない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.08.29

高い得点力を持つカリーだが、3ポイントの多さゆえにシューターのイメージが強いのは事実だろう。(C)Getty Images

 ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、通算3ポイント成功数で歴代トップに君臨する名シューターだ。そんな彼に関しては頻繁に議論されるのは「ポイントガードに分類されるべきなのか」だが、元ウォリアーズのギルバート・アリナスはカリーが「スコアラーかシューターか」についても議論している。

 2009年のドラフト1巡目7位指名でNBA入りしたカリーは、3ポイント全盛のトレンドを作り出し、バスケットボールそのものを変えたとも言われる。リーグ歴代最多となる3747本の3ポイント成功をはじめ、ウォリアーズを4度のリーグ優勝に導き、今夏のパリ五輪ではアメリカ代表の金メダル獲得にも貢献するなど、引退後の殿堂入りは確実だ。

 カリーが史上最高のシューターの1人であることに疑いの余地はないが、"生粋のスコアラー"に分類するかは意見が分かれるようだ。

 アリナス、ケニョン・マーティン(元ブルックリン・ネッツほか)、ブランドン・ジェニングス(元ミルウォーキー・バックスほか)の元NBA選手3人は、ポッドキャスト番組『Gil's Arena』で「NBA史上最も偉大なスコアラー」について議論を展開した。

 スコアラーの代表格に、史上最多の得点王10回を誇るマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズ)の名前が即座に挙がった一方で、アリナスはコビー・ブライアント(元レイカーズ)やケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)に関しては、"シューター・スコアラー"だとし、「KD(デュラント)はコビーよりもアグレッシブに多くシュートを打つ。コビーよりも得点力に優れていると思う」と見解を述べた。
 
 アレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)やカーメロ・アンソニー(元デンバー・ナゲッツほか)、ジェームズ・ハーデン(ロサンゼルス・クリッパーズ)、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)らも議論対象に浮上したなかで、「ステフ(カリー)は?」と尋ねられたアリナスは「いや、彼はシューターだ」と断言した。

 アリナスは「総合的な話」と前置きした上で、「デビン・ブッカーはステフよりもスコアラーだと見なされるだろう。天性のスコアラーだ」と言及。これにはジェニングスも「本気? ステフのすべてのプレーは得点に直結するものだ」と異議を唱えたが、どのように得点するかによって、スコアラーかシューターであるかが分かれるとアリナスは主張した。

「トレイ・ヤングはカリーよりも天性のスコアラーだろう。スコアラーかシューターかを区別するのは困難なことだ。『何回ドリブルして得点するんだ?』『1、2でプルアップ(シュート)だ。どうやって生き残るんだ?』という考えになっている。

 ステフのプレースタイル的に、我々の脳は彼を天性のスコアラーだとは認識しない。1対1でステフとデイミアン・リラードのどちらが勝つかと考えたら? 選手なら、デイム(リラード)と答えるだろう。では、カイリー(アービング)との1対1なら? 誰もがカイリーと答えるだろう。デイムやカイリーはゴールを奪うための天賦の才があるからね」

 キャリアの平均得点を見ると、カリーが24.8点(956試合)、リラードが25.1点(842試合)、ヤングが25.5点(407試合)とほぼ横一線だが、通算3ポイント成功率42.6%で歴代12位にランクしているカリーはやはりシューターのイメージが強いのは間違いないだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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