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トレードにショックを受けたシュルーダー。一方でカリーファンの息子は「ラッキーじゃん。いいチームに行けるんだから」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.12.20

トレードにショックを受けたシュルーダー(右)だが、カリーファンの彼の息子にとって父のウォリアーズ移籍は大歓迎だったようだ。(C)Getty Images

 現地時間12月17日(日本時間18日、日付は以下同)、15日に発表されたトレードで、ブルックリン・ネッツからゴールデンステイト・ウォリアーズへ移籍したデニス・シュルーダーが入団会見を行なった。

 NBAキャリア12年目の31歳のベテランガードは、これまでアトランタ・ホークスやオクラホマシティ・サンダー、ロサンゼルス・レイカーズ、ボストン・セルティックスなど計7チームに所属してきた。

 今回のトレードにショックを受けたというシュルーダーは、6歳の息子デニスJr.がステフィン・カリーの大ファンであることを交え、自虐気味に次のように語った。

「一番面白かったのは、僕がトレードにショックを受けたことを妻に話していたら、彼は『ゴールデンステイトなの? 僕たちはラッキーじゃん。少なくともいいチームに行けるんだから』と言ってきたんだ。悪い雰囲気ではあったけど、あれには笑うしかなかったね。彼はステフ・カリーの大ファンなのさ。

 息子はどの試合も観ている。彼(カリー)のバスケットボールをね。彼に会えるとワクワクしているだろう。昨日だって、僕が帰ってきたら『ステフ・カリーは(練習場に)いた?』って感じで聞いてきた。僕からすれば『パパがどんなことをしたかは聞かないのか?』って思うくらいね」
 
 シュルーダーとカリーはレギュラーシーズンやプレーオフで対戦してきただけでなく、今夏のパリオリンピック前の強化試合(アメリカvsドイツ)でも戦っていた。

 ドイツ出身の司令塔はウォリアーズでカリー、ドレイモンド・グリーン、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)と戦えることを好意的に受け止めていた。

「今、彼らと一緒に、特にステフと一緒に過ごすことができている。彼は歴代最高のポイントガード(PG)ではないとしてもその1人であり、間違いなくベストシューターなんだ。彼の練習への取り組みを間近で見ること、その一員になれることを楽しみにしている」

 ドイツ代表では2023年のFIBAワールドカップで優勝、今年のパリ五輪では母国を史上最高位となる4位に導く原動力となったシュルーダー。NBAで頂点に立ったことはないものの、サンダーでシェイ・ギルジャス・アレキサンダーとクリス・ポール(現サンアントニオ・スパーズ)、レイカーズ時代にはレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビス、セルティックスではジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンというスーパースターと共闘してきた。

 近年はチームを転々しているとはいえ、コートに立てば一定以上の結果を残してきたスピードスターは、カリー擁する新天地ウォリアーズでも貴重な戦力となるはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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