ニューヨーク・ニックスは今季、開幕前にカール・アンソニー・タウンズを獲得し、ここまで29勝16敗とイースタン・カンファレンス3位の好位置につけている。しかし、殿堂入り選手のケビン・ガーネットとポール・ピアース(ともに元ボストン・セルティックスほか)は、トム・シボドーHC(ヘッドコーチ)の采配を懸念材料に挙げている。
2013年以降に低迷期を迎えていたニックスだが、2020年にディフェンス指導に定評のあるシボドーが指揮官に就任すると、初年度の20-21シーズンに41勝31敗で8年ぶりのプレーオフに進出、過去2年は47勝、50勝をあげてプレーオフでもカンファレンス準決勝まで駒を進めた。
今季は開幕前に長年の課題とされたセンターにタウンズを補強。ジェイレン・ブランソンとの強力デュオを完成させ、クリーブランド・キャバリアーズ(36勝7敗)、ボストン・セルティックス(31勝14敗)に次いでイースト3位につけている。
しかし、2007~10年にセルティックスでアシスタントコーチだったシボドーと共闘した経験を持つガーネットは、ポッドキャスト番組『The Ticket and the Truth』でニックスの問題点を指摘。「(シボドーは)自分のやり方に固執していて、ひとつの勝ち方しか知らない」と言及した。
今季のニックスの先発は、ミケル・ブリッジズ(平均38.6分/リーグ1位)、ジョシュ・ハート(平均37.8分/同2位)、OG・アヌノビー(平均36.7分/同6位)、ブランソン(平均35.3分/同22位)、タウンズ(平均34.9分/同26位)で固定。ここまで5人全員が健康を維持してほぼフル稼働し、リーグ9位の平均26.0点を誇るブランソンを筆頭に、チーム全体でも平均116.6点・110.7失点(両部門リーグ8位)と安定した成績を残している。
一方でシボドーHCによる主力の酷使は以前から問題視され、今季はそれに拍車がかかっている格好だ。
ガーネットと同じくシボドーHCを知るピアースも「ティブスは引き下がらない。彼は頑固なところがあるんだ。素晴らしいコーチだが、時々自分のやり方に固執し、頑固になる」とし、現在のニックスの問題点を語った。
「スターティングラインナップを酷使していて、疲れ果てている。全員40分近くプレーしている。これは開幕から言っていることだが、彼らは選手層が薄い。スターティング5に頼っているんだ。
いい選手はいるし、おそらくプレーオフ・シリーズでも勝つだろう。だが何か手を打つか、(左足首のケガで開幕から欠場中の)ミッチェル・ロビンソンが戻ってくるまで待つしかない。ペリメーターに厚みが必要だ。勝つためには先発全員が40分プレーしないといけない。全員がスタッツを残し、見栄えはいいが、第4クォーターで疲れてしまう。今は他の選手を成長させるべきだ」
これにはガーネットも「このリーグはハイペース。130得点、140得点もザラ、平均で120得点とオールスターゲームのようだ。選手は誰もティブスと話していないだろう。もし俺がタウンズやブランソンだったら、ティブスを部屋に連れて行って『選手のリーグなんだから、外してくれ(休ませてくれ)』と言うよ。ティブスは頑固だから、理解しないだろうけどね。でも、何か対策を講じないといけない。ボストンやクリーブランドと対戦するなら、ベンチの力なしには勝てない」と同調している。
2011年と21年に最優秀コーチ賞に輝いているシボドーHCだが、ニューヨークの名門を2000年以来のカンファレンス決勝、さらにはその上のNBAファイナルへと導けるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
2013年以降に低迷期を迎えていたニックスだが、2020年にディフェンス指導に定評のあるシボドーが指揮官に就任すると、初年度の20-21シーズンに41勝31敗で8年ぶりのプレーオフに進出、過去2年は47勝、50勝をあげてプレーオフでもカンファレンス準決勝まで駒を進めた。
今季は開幕前に長年の課題とされたセンターにタウンズを補強。ジェイレン・ブランソンとの強力デュオを完成させ、クリーブランド・キャバリアーズ(36勝7敗)、ボストン・セルティックス(31勝14敗)に次いでイースト3位につけている。
しかし、2007~10年にセルティックスでアシスタントコーチだったシボドーと共闘した経験を持つガーネットは、ポッドキャスト番組『The Ticket and the Truth』でニックスの問題点を指摘。「(シボドーは)自分のやり方に固執していて、ひとつの勝ち方しか知らない」と言及した。
今季のニックスの先発は、ミケル・ブリッジズ(平均38.6分/リーグ1位)、ジョシュ・ハート(平均37.8分/同2位)、OG・アヌノビー(平均36.7分/同6位)、ブランソン(平均35.3分/同22位)、タウンズ(平均34.9分/同26位)で固定。ここまで5人全員が健康を維持してほぼフル稼働し、リーグ9位の平均26.0点を誇るブランソンを筆頭に、チーム全体でも平均116.6点・110.7失点(両部門リーグ8位)と安定した成績を残している。
一方でシボドーHCによる主力の酷使は以前から問題視され、今季はそれに拍車がかかっている格好だ。
ガーネットと同じくシボドーHCを知るピアースも「ティブスは引き下がらない。彼は頑固なところがあるんだ。素晴らしいコーチだが、時々自分のやり方に固執し、頑固になる」とし、現在のニックスの問題点を語った。
「スターティングラインナップを酷使していて、疲れ果てている。全員40分近くプレーしている。これは開幕から言っていることだが、彼らは選手層が薄い。スターティング5に頼っているんだ。
いい選手はいるし、おそらくプレーオフ・シリーズでも勝つだろう。だが何か手を打つか、(左足首のケガで開幕から欠場中の)ミッチェル・ロビンソンが戻ってくるまで待つしかない。ペリメーターに厚みが必要だ。勝つためには先発全員が40分プレーしないといけない。全員がスタッツを残し、見栄えはいいが、第4クォーターで疲れてしまう。今は他の選手を成長させるべきだ」
これにはガーネットも「このリーグはハイペース。130得点、140得点もザラ、平均で120得点とオールスターゲームのようだ。選手は誰もティブスと話していないだろう。もし俺がタウンズやブランソンだったら、ティブスを部屋に連れて行って『選手のリーグなんだから、外してくれ(休ませてくれ)』と言うよ。ティブスは頑固だから、理解しないだろうけどね。でも、何か対策を講じないといけない。ボストンやクリーブランドと対戦するなら、ベンチの力なしには勝てない」と同調している。
2011年と21年に最優秀コーチ賞に輝いているシボドーHCだが、ニューヨークの名門を2000年以来のカンファレンス決勝、さらにはその上のNBAファイナルへと導けるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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