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「ゲームとは関係のないことが多すぎる」名手ウェイドが近年のオールスターの問題点を指摘「選手たちはもうクタクタなんだ」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.01.30

2010年大会でMVPに輝いたウェイドが語る、現代のオールスターが抱える問題点とは?(C)Getty Images

 今年のNBAオールスターゲームは、ゴールデンステイト・ウォリアーズの本拠地チェイス・センターで現地時間2月16日(日本時間17日)に行なわれる。東西のスタープレーヤーが一堂に会する年に1度の夢の祭典だが、近年は盛り上がりに欠け、批判的な声も少なくない。

 1951年に初めて開催されたオールスターは、1990年代まで真剣勝負が繰り広げられていたが、2000年に入ってからは徐々にショー的な要素が強くなっていく。2010年以降はケガのリスクを回避するため、スター同士の激しいマッチアップはほとんど見られず、ダンクやアリウープ、3ポイントが飛び交う大味な試合が続いている。

 そんななか、16年間のNBAキャリアでオールスターに13回選出され、10年のダラス大会ではMVPに輝いたドゥエイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)が、自身のポッドキャスト『The Why with Dwyane Wade』で、自身が出場していた当時と現在の球宴の違いと問題点に言及した。

「私たち(の時代)はただコートに出てプレーするだけだった。でも今はいろんな要素が加えられたことで、もうゲームではなくなってしまった。それをみんな理解できていない。オールスター・ウィークエンドには、ゲームとは関係のないことが多すぎるんだ」
 
 ウェイド曰く、現役時代はオールスターの舞台でプレーすることだけを考えていたという。しかし、現代の選手たちは期間中に様々な場所に顔を出し、インタビューや写真撮影をこなす。その数も膨大で、NBAや所属チームだけでなく、契約するブランドのイベントにも参加しなければならない。

「今ではオールスター・ウィークエンド中に選手同士が会う機会はほとんどない。みんな何かしらの予定が入っていて忙しいからね。スポンサーの対応、ブランドの仕事、ポッドキャストの収録……。週末を通してやることが多すぎて、試合がメインではなくなってしまった。試合が始まる頃には、選手たちはもうクタクタなんだ」

 近年、NBAはオールスターゲームの魅力を取り戻そうと、17年から2人のキャプテンがプレーヤーを指名していくドラフト制、20年からは標的のスコアに到達したチームが勝利となるファイナル・ターゲットスコア制を導入するなど、試行錯誤を続けてきた。昨年は7年ぶりに伝統的なイースト対ウエストの形に戻したものの、結果的には例年と変わらないハイスコアゲーム(イーストが211-186で勝利)に。また、今年から導入された4チームが競い合うミニトーナメント制(40点先取したチームが勝利)は、選手から不満の声が相次いだ。

 ウェイドは「最終的に、試合が再び競争力のあるものになる唯一の方法は、ゲームを中心にすること」とリーグに助言。ただ、続けて「でも、それは難しいこと。なぜなら、オールスター・ウィークエンドはビジネスとして莫大なお金が動くイベントだから、試合だけに集中するのは無理なんだ」とも語っていた。

構成●ダンクシュート編集部

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