今季のデトロイト・ピストンズは、レギュラーシーズン82試合のうち70試合を終えて39勝31敗(勝率55.7%)のイースタン・カンファレンス6位。4シーズン連続で勝率3割以下に沈んでいた昨季までの低迷から脱却し、2015-16シーズン(44勝38敗/勝率53.7%)以来初の勝ち越しで終えることが期待されている。
現地3月20日の時点ですでにカンファレンス10位以上が確定し、7位のアトランタ・ホークス(33勝36敗/勝率47.8%)に5.5ゲーム差をつけていることから、6年ぶりのプレーオフ出場も濃厚だ。5位にいるミルウォーキー・バックス(39勝30敗/勝率56.5%)とはわずか0.5ゲーム差のため、さらに順位を上げる可能性も残されている。
チームを引っ張るケイド・カニングハムは、キャリア4年目の23歳にして司令塔兼トップスコアラーの地位を確立。すでに自己最多となる65試合の出場を果たし、平均25.6点、6.1リバウンド、9.3アシスト、1.03スティールの成績を残している。
19日のマイアミ・ヒート戦では今季9度目のトリプルダブル(25得点、12リバウンド、11アシスト)に加え、決勝弾となる3ポイントを沈めて劇的な勝利を飾る立役者になった。
「最高の気分さ。言葉で言い表すのが難しいくらいにね。あれは僕にとって初めて3ポイントで決まったゲームウィナーだった。子どもの頃からずっと夢見てきたシチュエーションだ。こういった大きな舞台で自分の大好きなことができて感謝しているよ」
若きエースはウィニングショットを決めた感想をそう語った。
今季のピストンズはジェイレン・デューレンやジェイデン・アイビー(故障離脱中)、アサー・トンプソン、アイザイア・スチュワートといった既存のメンバーに、トバイアス・ハリスやシューターのマリーク・ビーズリーとティム・ハーダウェイJr.、シーズン途中加入のデニス・シュルーダーらベテラン陣が融合。そのバランスの良いロスターを就任1年目のJB・ビッカースタッフHC(ヘッドコーチ)が指揮している。
ただ、カニングハムの安定したパフォーマンスなしに今の躍進は実現できなかっただろう。指揮官も「彼にボールを託さなきゃいけない」と全幅の信頼を寄せる。
「彼にボールを預けて、周りにいる選手たちは彼のためにスペースを空ける。ケイドならショットまで持ち込んでくれるとわかっているからだ。彼にはサイズ(198cm・100kg)とスキルが備わっている。我々は彼にこの試合で勝ちに行けと伝え、それを見事やってくれた」
今季オールスターに初選出されたカニングハムは、平均アシスト数でリーグ3位、平均得点で10位に入っていて、このままプレーオフ出場を決めることができれば初のオールNBAチームへの道も見えてくる。
先発センターとして平均11.4点、10.3リバウンドをマークするデューレンは、自軍の司令塔がその称号にふさわしいと語る。
「今の彼を知らないというのなら、それは僕らのことを観ていない、バスケットボールそのものを観ていないことになる。彼は今シーズンずっとNBAでベストなガードなんだ。試合を観てくれよ」
オールNBAチームはレギュラーシーズン終了後に現地記者や放送関係者たちの投票で決まるため、選手やコーチ陣の意見は反映されない。とはいえ、カニングハムは今季見事な躍進を遂げたピストンズの看板選手だけに、初選出を飾る可能性は十分あるはずだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
現地3月20日の時点ですでにカンファレンス10位以上が確定し、7位のアトランタ・ホークス(33勝36敗/勝率47.8%)に5.5ゲーム差をつけていることから、6年ぶりのプレーオフ出場も濃厚だ。5位にいるミルウォーキー・バックス(39勝30敗/勝率56.5%)とはわずか0.5ゲーム差のため、さらに順位を上げる可能性も残されている。
チームを引っ張るケイド・カニングハムは、キャリア4年目の23歳にして司令塔兼トップスコアラーの地位を確立。すでに自己最多となる65試合の出場を果たし、平均25.6点、6.1リバウンド、9.3アシスト、1.03スティールの成績を残している。
19日のマイアミ・ヒート戦では今季9度目のトリプルダブル(25得点、12リバウンド、11アシスト)に加え、決勝弾となる3ポイントを沈めて劇的な勝利を飾る立役者になった。
「最高の気分さ。言葉で言い表すのが難しいくらいにね。あれは僕にとって初めて3ポイントで決まったゲームウィナーだった。子どもの頃からずっと夢見てきたシチュエーションだ。こういった大きな舞台で自分の大好きなことができて感謝しているよ」
若きエースはウィニングショットを決めた感想をそう語った。
今季のピストンズはジェイレン・デューレンやジェイデン・アイビー(故障離脱中)、アサー・トンプソン、アイザイア・スチュワートといった既存のメンバーに、トバイアス・ハリスやシューターのマリーク・ビーズリーとティム・ハーダウェイJr.、シーズン途中加入のデニス・シュルーダーらベテラン陣が融合。そのバランスの良いロスターを就任1年目のJB・ビッカースタッフHC(ヘッドコーチ)が指揮している。
ただ、カニングハムの安定したパフォーマンスなしに今の躍進は実現できなかっただろう。指揮官も「彼にボールを託さなきゃいけない」と全幅の信頼を寄せる。
「彼にボールを預けて、周りにいる選手たちは彼のためにスペースを空ける。ケイドならショットまで持ち込んでくれるとわかっているからだ。彼にはサイズ(198cm・100kg)とスキルが備わっている。我々は彼にこの試合で勝ちに行けと伝え、それを見事やってくれた」
今季オールスターに初選出されたカニングハムは、平均アシスト数でリーグ3位、平均得点で10位に入っていて、このままプレーオフ出場を決めることができれば初のオールNBAチームへの道も見えてくる。
先発センターとして平均11.4点、10.3リバウンドをマークするデューレンは、自軍の司令塔がその称号にふさわしいと語る。
「今の彼を知らないというのなら、それは僕らのことを観ていない、バスケットボールそのものを観ていないことになる。彼は今シーズンずっとNBAでベストなガードなんだ。試合を観てくれよ」
オールNBAチームはレギュラーシーズン終了後に現地記者や放送関係者たちの投票で決まるため、選手やコーチ陣の意見は反映されない。とはいえ、カニングハムは今季見事な躍進を遂げたピストンズの看板選手だけに、初選出を飾る可能性は十分あるはずだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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