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NBA

「受け入れている。もう気にしていない」“二世選手”としての呪縛から解き放たれたピッペンJr.「父の誇りになりたい」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.03.22

ピッペンJr.(左)は殿堂入りしている偉大な父(右)の呪縛から解き放たれ、グリズリーズで充実したシーズンを送っている。(C)Getty Images

ピッペンJr.(左)は殿堂入りしている偉大な父(右)の呪縛から解き放たれ、グリズリーズで充実したシーズンを送っている。(C)Getty Images

 メンフィス・グリズリーズのスコッティ・ピッペンJr.はNBA3年目の今季、ベンチの主要メンバーとして充実のシーズンを送っている。父親は、神様マイケル・ジョーダンと共にシカゴ・ブルズの黄金時代を支えたスコッティ・ピッペン。“二世選手”としての宿命を背負ってきたが、その呪縛からもう解き放たれたという。

 2000年11月10日にオレゴン州ポートランドで生まれ、父親もプレーしていたブルズのファンとして育ったピッペンJr.は、子どもの頃はブルズで鮮烈な輝きを放ったデリック・ローズが好きだった。

 コビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)に憧れ、シューティングガードになりたかったが、身長185cmと決して大きくないゆえに父から「ポイントガードとしてプレーする必要がある」と言われ続けていたという。

 22年夏、ヴァンダービルト大からアーリーエントリーするも同年のドラフト指名にかからず、レイカーズと2WAY契約を締結。Gリーグでは19試合で平均21.4点、4.1リバウンド、5.6アシスト、1.6スティールを残すも、NBAでは6試合で平均2.3点、0.7リバウンド、0.3アシストという成績だった。

 2023-24シーズンはレイカーズとエグジビット10契約を結ぶも開幕前に解雇。24年1月にグリズリーズと2WAY契約を結ぶと、21試合の出場(うち先発16試合)で平均12.9点、3.2リバウンド、4.7アシスト、1.71スティールと才能の片鱗を見せた。
 
 昨年10月にグリズリーズと4年総額960万ドル(約14億3000万円)の本契約にサイン。迎えたNBA3年目の今季、11月8日のワシントン・ウィザーズ戦で11得点、10リバウンド、11アシストとキャリア初のトリプルダブルを達成し、NBAで父と息子がともにトリプルダブルを記録した2組目の親子となった。

 ここまですでに自己記録を大幅に更新する68試合に出場し、平均9.3点、3.3リバウンド、4.3アシスト、1.30スティールをマークしている。

 ポッドキャスト『Sloane Knows』に出演したピッペンJr.は、ブルズの黄金期を支え、歴代屈指のオールラウンダーとして名を馳せたレジェンドの父親を持つことに、当初は苦しみながらも、今はもう悩まされなくなったと明かしている。

「二世だってことは受け入れている。キャリアを重ねるにつれて、プレッシャーはなくなってきていると思う。もう気にしていない。現実を受け入れるか、それに苛まれるか、どちらかしかない。父がNBAでプレーしていたのは素晴らしいことだと思う。父のおかげで多くの情報と時間を与えてもらえたし、常にモチベーションを高めてくれた。父の誇りになりたい、NBAの舞台に立って成功したい、とね」

 現在24歳のピッペンJr.。残り20試合を切ったレギュラーシーズンの目標を問われると、「健康でい続けること」「プレーオフに出ること」とウエスタン・カンファレンス5位につけるチームへの貢献を誓っていた。

構成●ダンクシュート編集部

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