今季、2年連続でウエスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち上がったミネソタ・ティンバーウルブズ。そのチームでトップスコアラーを務めるアンソニー・エドワーズは、23歳にしてプレーオフ通算42試合に出場し1130得点を積み上げ、ケビン・ガーネット(1049得点)を超えて球団トップに躍り出た。
現地5月28日に行なわれたシリーズ第5戦で、オクラホマシティ・サンダーに94-124で大敗して今年のポストシーズンを終えたエドワーズは「相手の方がいいチームだった。彼らが僕らに対してパンチを見舞って倒した。僕らは試合に負け、シリーズに敗れたんだ」と完敗を認めた。
サンダーとのシリーズでは第2戦で32得点、9リバウンド、6アシストをマークし、第3戦では30得点、9リバウンド、6アシスト、2スティールで勝利に貢献するも、全体では平均23.0点、7.4リバウンド、4.6アシスト、3ポイント成功率28.2%に終わり、相手の執拗な守備の前に16ものターンオーバーを喫した。
2人、3人と徹底マークに遭うなか、相手の守備網をかいくぐってフィニッシュまで持ち込んで得点することもあったが、どちらかと言うと“チームメイトたちを信頼して”パスを選択したケースが散見されたエドワーズ。
今季を終えて「この夏は猛練習する。誰よりもハードにね。それだけは言っておこう」と成長を誓ったシューティングガードは、今季平均27.6点、5.7リバウンド、4.5アシスト、1.15スティールの成績を残して3年連続でオールスター、2年連続でオールNBA2ndチームに選出。特に今季は3ポイント成功率39.5%(平均4.1本成功)と外角ショットの精度が増し、リーグトップの320本を沈めた。
エドワーズは2023年夏にFIBAワールドカップ、2024年夏はパリオリンピックでいずれもアメリカ代表として国際大会に出場してきたが、今夏は自身のスキルを磨き上げ、新たな武器をレパートリーに加える機会となる。
そんな若き新鋭について、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのベテラン、ポール・ジョージは30日に公開されたポッドキャスト番組『Podcast P with Paul George』の中でこう提言していた。
「アント(エドワーズの愛称)が上達しなきゃいけない部分、それはポストプレーの成長だと思う。ゲームをスローダウンさせることができるし、1ドリブルでプルアップショットまで持ち込める。そうすることでリズムに乗るためにすごく役立つと思うし、2人のディフェンダーがついてきても心配することがなくなる。
エルボーやミッドポストでボールを保持し、フロア全体を見渡せるし、そこからプレーを始められる。だからアントにとって次なる進化はそこだと思うね」
193cm・102kgのエドワーズは、すでにリーグのほとんどの選手とコンタクトしても当たり負けしない屈強な肉体を持っている。加えてドライブやジャブステップなどを駆使してプルアップジャンパーで仕留めることも可能だ。
ダブルチームへの対処も学びながら成長を続ける若きオールスターガードが、今後もウルブズの柱であることは間違いない。もしこの男がポストプレーで起点になってオフェンスを突き動かすことができれば、ますます厄介な存在となりそうだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
「『正しいプレーをした』なんて聞きたくない」大一番で沈黙したエドワーズに名物識者が喝「時にはセルフィッシュでも構わない」<DUNKSHOOT>
「相手チームを助けているようなもの」3ポイント多用のエドワーズに元選手のウィリアムズが苦言「最大の武器を使っていないんだ」<DUNKSHOOT>
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サンダーとのシリーズでは第2戦で32得点、9リバウンド、6アシストをマークし、第3戦では30得点、9リバウンド、6アシスト、2スティールで勝利に貢献するも、全体では平均23.0点、7.4リバウンド、4.6アシスト、3ポイント成功率28.2%に終わり、相手の執拗な守備の前に16ものターンオーバーを喫した。
2人、3人と徹底マークに遭うなか、相手の守備網をかいくぐってフィニッシュまで持ち込んで得点することもあったが、どちらかと言うと“チームメイトたちを信頼して”パスを選択したケースが散見されたエドワーズ。
今季を終えて「この夏は猛練習する。誰よりもハードにね。それだけは言っておこう」と成長を誓ったシューティングガードは、今季平均27.6点、5.7リバウンド、4.5アシスト、1.15スティールの成績を残して3年連続でオールスター、2年連続でオールNBA2ndチームに選出。特に今季は3ポイント成功率39.5%(平均4.1本成功)と外角ショットの精度が増し、リーグトップの320本を沈めた。
エドワーズは2023年夏にFIBAワールドカップ、2024年夏はパリオリンピックでいずれもアメリカ代表として国際大会に出場してきたが、今夏は自身のスキルを磨き上げ、新たな武器をレパートリーに加える機会となる。
そんな若き新鋭について、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのベテラン、ポール・ジョージは30日に公開されたポッドキャスト番組『Podcast P with Paul George』の中でこう提言していた。
「アント(エドワーズの愛称)が上達しなきゃいけない部分、それはポストプレーの成長だと思う。ゲームをスローダウンさせることができるし、1ドリブルでプルアップショットまで持ち込める。そうすることでリズムに乗るためにすごく役立つと思うし、2人のディフェンダーがついてきても心配することがなくなる。
エルボーやミッドポストでボールを保持し、フロア全体を見渡せるし、そこからプレーを始められる。だからアントにとって次なる進化はそこだと思うね」
193cm・102kgのエドワーズは、すでにリーグのほとんどの選手とコンタクトしても当たり負けしない屈強な肉体を持っている。加えてドライブやジャブステップなどを駆使してプルアップジャンパーで仕留めることも可能だ。
ダブルチームへの対処も学びながら成長を続ける若きオールスターガードが、今後もウルブズの柱であることは間違いない。もしこの男がポストプレーで起点になってオフェンスを突き動かすことができれば、ますます厄介な存在となりそうだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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