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NBA

「服で人間が決まるわけじゃない。俺はずっとそうやって生きてきた」アイバーソンが“スーツ拒否”の理由を告白<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.06.11

引退から10年以上が経った現在も、アイバーソンは高い人気を誇っている。(C)Getty Images

引退から10年以上が経った現在も、アイバーソンは高い人気を誇っている。(C)Getty Images

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズのレジェンド、アレン・アイバーソンが、6月7日に50歳の誕生日を迎えた。1996年のドラフト全体1位でシクサーズに入団した“ジ・アンサー”は、183cm・75kgという小柄な体格ながら切れ味鋭いドライブでディフェンスを切り裂き、大男相手に次々と得点を重ねた。

 さらに、その自由な生き方やヒップホップ系のファッション、全身に彫られたタトゥーはティーンエイジャーの憧れとなり、カルチャーアイコンとなった。

 2016年に殿堂入りしているシクサーズの英雄は、試合にスーツで行くことを拒否したことで知られる。本人はその理由を、ストリートファッションメディア『Fits From The Streets』に語っている。

「俺はスーツで練習場に行ったことなんてない。なんで試合にスーツを着て行くんだ? バスケットボールをするんだ。服がどうこうじゃなくて、大事なのはハートだ。中身が大事なんだ。服で人間が決まるわけじゃない。俺はずっとそうやって生きてきた。だから、ドレスコードにはずっと反対だったんだ」

 トラブルメーカーとしても知られたアイバーソンは、所属チームのコーチや当時のNBAコミッショナー、デイビッド・スターンと衝突することもあった。

 アイバーソンの影響でヒップホップ系のファッションが流行したことを受け、リーグは05年にドレスコードを導入。これによって、選手にはスーツや襟付きシャツの着用が求められ、アイバーソンが好んでいたオーバーサイズのTシャツやバギーパンツといったBボーイスタイルは禁止された。
 
「俺がNBAのドレスコードを変えたって自覚はある。だけどその代償もあった。たくさんの批判を受けたよ。でも今じゃどうだ? 今の選手たちはコーンロウでタトゥーを入れて、自分の好きな格好をしてる。試合に行くのがまるでファッションショーだろ?」

 アイバーソンが語るように、ドレスコードは14年のアダム・シルバー現コミッショナー就任後は徐々に緩和され、現在では選手たちが自由にファッションを楽しむ姿が見られるようになった。

「全部、俺がかつて批判されてきたことの延長線上にある。だけどそれでいいんだ。ポジティブな形で評価されるなら、それが一番いい。若い連中も、俺のことをリスペクトしてくれて、愛してくれていると感じるよ」

 アイバーソンは14年間のキャリアで平均26.7点、3.7リバウンド、6.2アシスト、2.2スティールという成績を残し、2001年にはMVPを受賞。2013年の引退から10年以上が経った現在でも高い人気を誇り、多くのファンに愛され続けている。

 ヒップホップ文化をNBAに持ち込み、世間からの批判を受けながらも自身のスタイルを貫いたアイバーソン。“キング”レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)も影響を受けた選手に彼の名前を挙げているように、まさにカリスマ的な存在だった。

構成●ダンクシュート編集部

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