2024－25シーズンのNBAファイナルは、オクラホマシティ・サンダーが４勝３敗でインディアナ・ペイサーズを下し、2008年の本拠地移転後では初優勝という結果で幕を閉じた。

　ファイナルMVPはシリーズ最多の平均30.3点、4.6リバウンド、5.6アシスト、1.86スティールをマークしたシェイ・ギルジャス・アレキサンダー（SGA）が選出。７試合中５試合でゲームハイの得点をあげたスコアラーは、11人の投票者全員から票を獲得し、カナダ人選手としては初の受賞者となった。

　今季のSGAは、レギュラーシーズンで初の得点王となり、サンダーを球団新＆リーグ史上５位タイとなる68勝に牽引。その活躍が評価され、７年目で初のシーズンMVPに選ばれた。

　レギュラーシーズンでMVPに輝いた選手が、同シーズンにファイナルMVPも獲得するのは、2013年のレブロン・ジェームズ（当時マイアミ・ヒート）以来、史上11人目だ（※ファイナルMVPは1969年に制定）。

　さらに、「得点王・シーズンMVP・ファイナルMVP」の３冠を達成したのは、カリーム・アブドゥル・ジャバー（1971年／ミルウォーキー・バックス）、マイケル・ジョーダン（1991、92、96、98年／シカゴ・ブルズ）、シャキール・オニール（2000年／ロサンゼルス・レイカーズ）の３人のみで、名だたるレジェンドの仲間入りを果たした。
  　ちなみに、今季のSGAの平均得点は32.7点だが、これは優勝した選手のシーズンアベレージとしては歴代トップ。1992－93シーズンのジョーダンの32.6点を0.1点上回り、新たな記録保持者となった。

　チームもレギュラーシーズンとプレーオフの合計勝利数で84勝とし、95－96シーズン（87勝）のブルズに次ぎ、96－97シーズン（84勝）のブルズと並ぶ勝ち星で頂点に立ったチームとなった（※2015－16シーズンのゴールデンステイト・ウォリアーズは合計88勝で歴代１位だが、ファイナルで敗退）。

　チーム、個人ともに歴史的なシーズンを送ったSGA。これから全盛期を迎えるであろう26歳のニュースターには、明るい未来が待っている。

構成●ダンクシュート編集部