コビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)は現役時代に5度のリーグ優勝を経験し、バスケットボール殿堂入りも果たしているレジェンドだ。ただ、ドラフトは全体13位指名、キャリア最初の2年間は控えに甘んじていた。そこからトップ・オブ・トップまで上り詰めた価値について、同時代を生きた元選手が改めて主張している。
コビーは1996年のドラフト後のトレードでレイカーズ入り。同年にシャックことシャキール・オニールがオーランド・マジックから加わり、チームメイトとなった。年を重ねるごとにデュオとしての強さを増し、2000~02年にチームを3連覇に導くなど、輝かしい実績を残した。
その一方で、コビーの台頭とともに互いのエゴがぶつかり、2人の関係は徐々に悪化。2004年のオフに追い出される形でシャックがマイアミ・ヒートへ移籍し、2000年代最強とも言われるデュオは解散となった。
ギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)は自身がホストを務めるポッドキャスト『No Chill Gil』で、「シャックは2度目の優勝(2001年)の時点ですでに歴代トップ10の選手だった」とし、3連覇時はコビーもシャックの相棒役だったと言及。その上で、「2人は無敵だった。しかし、彼は自分が正当な評価をされていないと気づき、両者の口論が始まった」と続けた。
シャックが去ったことで、コビーは正真正銘のエースに昇格。2005-06シーズンに平均35.4点、06-07シーズンには平均31.6点をあげて2年連続で得点王に輝いた。翌07-08シーズンには自身初のMVPを受賞し、09、10年には2年連続でリーグタイトル&ファイナルMVPの勲章を手にしている。
アリナスはキャリアを通じて自らの地位を高めていったコビーを“アメリカン・ヒーロー”と称し、いかに特別な存在であったかを力説した。
「みんなは彼を“1B”にしたいのであって、この男がアメリカン・ヒーローであることに気づいていない。彼は誰もがなりたいと憧れる存在だった。
アメリカン・ドリームを成し遂げようと他国からやってきたところで、君は(ドラフト1位で指名された)レブロン・ジェームズでも、マジック(ジョンソン)でも、シャックでもない。それはあなたにとって現実的な目標ではない。(NFLのレジェンドである)トム・ブレイディがドラフト(6巡目全体199位)で指名され、地位を築き上げたように...それがコビー・ブライアントなんだ」
コビーはアレン・アイバーソンらがいた1996年のドラフトで13位指名。当時は17歳の華奢な高卒選手だったこともあり、史上有数の選手になるなどとは期待されていなかった。
アリナスは「バスケットボールの歴史において、歴代でトップ10やトップ20にランクされる選手がベンチスタートで2年間を過ごし、そこまで上り詰めた例はない」と語った。
「他の選手はみんな(キャリア初期から)鍵を与えられた。しかし彼は鍵を自らの手で獲得しなければならなかった。彼は鍵を(自分で)獲得した唯一の選手だ」
引退後の2020年に不慮のヘリコプター墜落事故に遭い、生涯に幕を閉じる形となったが、コビーがバスケ界に残した功績は決して色褪せることはない。
構成●ダンクシュート編集部
【画像】「Mr.レイカーズ」&「Mr.NBA」史上最高のスーパースター、コビー・ブライアント特集!
コビーは1996年のドラフト後のトレードでレイカーズ入り。同年にシャックことシャキール・オニールがオーランド・マジックから加わり、チームメイトとなった。年を重ねるごとにデュオとしての強さを増し、2000~02年にチームを3連覇に導くなど、輝かしい実績を残した。
その一方で、コビーの台頭とともに互いのエゴがぶつかり、2人の関係は徐々に悪化。2004年のオフに追い出される形でシャックがマイアミ・ヒートへ移籍し、2000年代最強とも言われるデュオは解散となった。
ギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)は自身がホストを務めるポッドキャスト『No Chill Gil』で、「シャックは2度目の優勝(2001年)の時点ですでに歴代トップ10の選手だった」とし、3連覇時はコビーもシャックの相棒役だったと言及。その上で、「2人は無敵だった。しかし、彼は自分が正当な評価をされていないと気づき、両者の口論が始まった」と続けた。
シャックが去ったことで、コビーは正真正銘のエースに昇格。2005-06シーズンに平均35.4点、06-07シーズンには平均31.6点をあげて2年連続で得点王に輝いた。翌07-08シーズンには自身初のMVPを受賞し、09、10年には2年連続でリーグタイトル&ファイナルMVPの勲章を手にしている。
アリナスはキャリアを通じて自らの地位を高めていったコビーを“アメリカン・ヒーロー”と称し、いかに特別な存在であったかを力説した。
「みんなは彼を“1B”にしたいのであって、この男がアメリカン・ヒーローであることに気づいていない。彼は誰もがなりたいと憧れる存在だった。
アメリカン・ドリームを成し遂げようと他国からやってきたところで、君は(ドラフト1位で指名された)レブロン・ジェームズでも、マジック(ジョンソン)でも、シャックでもない。それはあなたにとって現実的な目標ではない。(NFLのレジェンドである)トム・ブレイディがドラフト(6巡目全体199位)で指名され、地位を築き上げたように...それがコビー・ブライアントなんだ」
コビーはアレン・アイバーソンらがいた1996年のドラフトで13位指名。当時は17歳の華奢な高卒選手だったこともあり、史上有数の選手になるなどとは期待されていなかった。
アリナスは「バスケットボールの歴史において、歴代でトップ10やトップ20にランクされる選手がベンチスタートで2年間を過ごし、そこまで上り詰めた例はない」と語った。
「他の選手はみんな(キャリア初期から)鍵を与えられた。しかし彼は鍵を自らの手で獲得しなければならなかった。彼は鍵を(自分で)獲得した唯一の選手だ」
引退後の2020年に不慮のヘリコプター墜落事故に遭い、生涯に幕を閉じる形となったが、コビーがバスケ界に残した功績は決して色褪せることはない。
構成●ダンクシュート編集部
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