番組内でベバリーが指摘した“MVPレース入り”は、ジョージがオクラホマシティ・サンダーに所属していた2018-19シーズンのこと。ラッセル・ウエストブルック(現FA)との2枚看板体制で、キャリアハイの平均28.0点、8.2リバウンドに4.1アシスト、2.2スティール、3ポイント成功率38.6%(平均3.8本成功)と爆発し、MVPと最優秀守備選手賞で3位の票を獲得。オールスター、オールNBA1stチーム、オールディフェンシブ1stチーム入りも飾った。
トンプソンは2019年のファイナル第6戦で左ヒザの前十字靭帯を断裂。復帰に向けて奮闘していた矢先に右足のアキレス腱も断裂するアクシデントに見舞われ、約2シーズン半の全休を余儀なくされていた。
2019年以降、さらにはトンプソンがケガから復帰した2022年以降のウォリアーズにジョージがいたら、ウォリアーズの優勝回数とNBAの歴史が変わっていたのかもしれない。
とはいえ、ウォリアーズはトンプソンがリハビリへ専念している期間も、サポートして先発の座を確保して待ち続けた。2022年の優勝チームではグリーン、イグダーラというプレーメーカーがいたため、カリー、トンプソン、ウィギンズ、ジョーダン・プール(現ニューオリンズ・ペリカンズ)がシュート力を存分に発揮して相手の脅威となったことは見逃せない。
トンプソンの代わりにジョージが入ることで、得点力やプレーメーキングの面でウォリアーズは違うチームと化していた可能性はある。だがこのチームの真骨頂とも言えるパッシングゲームやオフボールムーブ、チームケミストリーを維持できていたのかは誰にもわからない。
ケガから復帰後、トンプソンのディフェンス力がダウンしたことで、オフェンス偏重傾向になってしまったことは否めない。ただ、カリーとの“スプラッシュ・ブラザーズ”でリーグに旋風を巻き起こし、ウォリアーズが王朝時代を築いたのだから、トンプソンを残して正解だったのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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トンプソンは2019年のファイナル第6戦で左ヒザの前十字靭帯を断裂。復帰に向けて奮闘していた矢先に右足のアキレス腱も断裂するアクシデントに見舞われ、約2シーズン半の全休を余儀なくされていた。
2019年以降、さらにはトンプソンがケガから復帰した2022年以降のウォリアーズにジョージがいたら、ウォリアーズの優勝回数とNBAの歴史が変わっていたのかもしれない。
とはいえ、ウォリアーズはトンプソンがリハビリへ専念している期間も、サポートして先発の座を確保して待ち続けた。2022年の優勝チームではグリーン、イグダーラというプレーメーカーがいたため、カリー、トンプソン、ウィギンズ、ジョーダン・プール(現ニューオリンズ・ペリカンズ)がシュート力を存分に発揮して相手の脅威となったことは見逃せない。
トンプソンの代わりにジョージが入ることで、得点力やプレーメーキングの面でウォリアーズは違うチームと化していた可能性はある。だがこのチームの真骨頂とも言えるパッシングゲームやオフボールムーブ、チームケミストリーを維持できていたのかは誰にもわからない。
ケガから復帰後、トンプソンのディフェンス力がダウンしたことで、オフェンス偏重傾向になってしまったことは否めない。ただ、カリーとの“スプラッシュ・ブラザーズ”でリーグに旋風を巻き起こし、ウォリアーズが王朝時代を築いたのだから、トンプソンを残して正解だったのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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