2011年の全体1位指名のアービングは、9度のオールスターと3度のオールNBAチーム入りを果たしたスコアリングガード。クリーブランド・キャバリアーズ在籍時の2016年にはレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)と超強力タッグを組んでチームをフランチャイズ初優勝へ導き、ウォリアーズとのファイナル第7戦終盤には勝敗を大きく左右する3ポイントを放り込んだ。
キャブズ時代に3度のファイナルを経験したアービングは、2015年こそ初戦で負傷し無念の離脱も、2016、17年はレブロンとともにチームの得点源を務め、ウォリアーズと激闘を演じた。
アービングは188㎝・88㎏とトンプソン(196㎝・100kg)と比較するとサイズ面では劣っている。だがこの男には変幻自在のボールハンドリングと華麗なフットワーク、それに正確無比なシュート力と卓越したスキルが備わっているため、トンプソンは対戦時に大いに苦しんだと明かしている。
「カイリーのことはものすごくリスペクトしている。僕がこれまで守ってきたなかで、彼が最もタフな対戦相手なんだ。レブロンやKD(ケビン・デュラント/ヒューストン・ロケッツ)、コビー(ブライアント/元レイカーズ)よりも上に彼を入れるよ。彼のゲームには弱点というものがまったくない」
相次ぐケガの影響で、トンプソンのディフェンス力はダウンしてしまった。それでも、キャブズと対戦した頃は複数のポジションを難なくガードし、相手の得点源を封じるストッパーを務めてきた実力者で、サイズを最大限に駆使しつつ、極力ファウルをしない堅実なディフェンスを見せていた。
トンプソンは2018-19シーズンにキャリア唯一のオールディフェンシブ2ndチーム入りを果たした。ただ、類い稀なシュート力が先行していたこともあり、その守備力はあまり評価されていなかったと言っていい。
そうしたなか、トンプソンの守備力を買っていたのがほかならぬアービングだった。ボストン・セルティックス在籍時の2018年1月、アービングは「彼がもう少しオールディフェンシブチームに選ばれるのを見てみたい。まだ1回だけでしょ?」と語っていた。記者から「ゼロだ」と返答されると「そんなの噓だ」と、信じられないような反応を見せていた。
今季のマブズは、アービングが復帰すればベストメンバーが揃うのだが、それがいつになるかは未定。ただ、ベテランになってかつての好敵手アービングと同じNBAチームでプレーすることは、トンプソンにとっては特別な時間になっているに違いない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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キャブズ時代に3度のファイナルを経験したアービングは、2015年こそ初戦で負傷し無念の離脱も、2016、17年はレブロンとともにチームの得点源を務め、ウォリアーズと激闘を演じた。
アービングは188㎝・88㎏とトンプソン(196㎝・100kg)と比較するとサイズ面では劣っている。だがこの男には変幻自在のボールハンドリングと華麗なフットワーク、それに正確無比なシュート力と卓越したスキルが備わっているため、トンプソンは対戦時に大いに苦しんだと明かしている。
「カイリーのことはものすごくリスペクトしている。僕がこれまで守ってきたなかで、彼が最もタフな対戦相手なんだ。レブロンやKD(ケビン・デュラント/ヒューストン・ロケッツ)、コビー(ブライアント/元レイカーズ)よりも上に彼を入れるよ。彼のゲームには弱点というものがまったくない」
相次ぐケガの影響で、トンプソンのディフェンス力はダウンしてしまった。それでも、キャブズと対戦した頃は複数のポジションを難なくガードし、相手の得点源を封じるストッパーを務めてきた実力者で、サイズを最大限に駆使しつつ、極力ファウルをしない堅実なディフェンスを見せていた。
トンプソンは2018-19シーズンにキャリア唯一のオールディフェンシブ2ndチーム入りを果たした。ただ、類い稀なシュート力が先行していたこともあり、その守備力はあまり評価されていなかったと言っていい。
そうしたなか、トンプソンの守備力を買っていたのがほかならぬアービングだった。ボストン・セルティックス在籍時の2018年1月、アービングは「彼がもう少しオールディフェンシブチームに選ばれるのを見てみたい。まだ1回だけでしょ?」と語っていた。記者から「ゼロだ」と返答されると「そんなの噓だ」と、信じられないような反応を見せていた。
今季のマブズは、アービングが復帰すればベストメンバーが揃うのだが、それがいつになるかは未定。ただ、ベテランになってかつての好敵手アービングと同じNBAチームでプレーすることは、トンプソンにとっては特別な時間になっているに違いない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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