「僕は、チームを上手くコントロールして、勝利を手に入れるために自分ができる最善のことをしているに過ぎない。ロッカールームの全員が成功するために、自分が何をすべきかをきちんと理解している。今日の試合でもそれを実践できた。だからこの勝利はチーム全体の努力の結果なんだ」

　大会前には「自分はこれから先もドイツでダーク・ノビツキー（元ダラス・マーベリックス）ほどの敬意を受けることは絶対にない。なぜなら肌の色が濃いからだ」と発言したことも話題になったシュルーダー。

　それが事実かどうかはともかく、彼なしではドイツ代表の2023年ワールドカップ優勝は実現できなかったであろうことは、誰もが認めている。
  　そして今回ドイツは、世界＆欧州のダブルチャンピオンに挑む。ドイツの決勝進出は、自国開催の1993年（優勝）、そしてノビツキーがいた2005年（銀メダル）に次いで３度目だ。

「自分は銀メダルを獲りにきたんじゃない。ここには金メダルを獲りにきた。それが目標だ」

　ドイツ代表キャプテンはそう言い切った。そこには、銀メダル止まりだった“ノビツキー超え”の野望も隠されているのかもしれない。

　ヨーロッパ王者を決する決勝戦は14日、トルコと対戦する。

文●小川由紀子

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