爆発的な身体能力こそ持たないドンチッチだが、ゲーム全体を俯瞰で見ているかのような卓越した視野と洞察力を武器に、マッチアップ相手との駆け引きで優位に立つ。

　得意のステップバックスリーやミッドレンジ～ショートジャンパー、フローターを使い分けて得点を稼ぐほか、自身にマークが集まれば味方のイージーショットを演出するだけに、ウェンバンヤマにとっても対応が難しいのだろう。

　一方のドンチッチも、スパーズをウエスタン・カンファレンス３位タイの５勝２敗（勝率71.4％）と好スタートに導くウェンバンヤマの実力をもちろん認めている。
  「彼はNBAで３年目かな？MVP級のプレーをしていて、本当に凄いよ。彼のことはすごくリスペクトしている。彼のプレーは大好きだし、本当に楽しんでいる。それと同時に対戦するのは本当にタフだ。

　彼を守ること、オフェンスで彼と対峙するのは本当に難しい。しかも今後もっと成長していくと思う。だから、彼みたいな選手と戦うのはいつだって楽しいし、ウェンビーのことは本当にリスペクトしている」

　まだまだ始まったばかりの今シーズン。ドンチッチ率いるレイカーズとウェンバンヤマ擁するスパーズは、2026年１月７日と２月10日にも試合が組まれている。両チームとも上位をキープしてプレーオフ進出を果たすためには、それぞれの選手の大車輪の活躍が必須だけに、今後のパフォーマンスにも注目していきたい。

文●秋山裕之（フリーライター）

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