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NBA

ウィザーズが激戦を制して球宴明け初勝利!17得点の八村塁は終盤に好守でも貢献

秋山裕之

2020.02.27

後半は2点止まりだった八村だが、数字に残らないリバウンドや守備でチームの勝利に貢献した。(C)REUTERS/AFLO

後半は2点止まりだった八村だが、数字に残らないリバウンドや守備でチームの勝利に貢献した。(C)REUTERS/AFLO

 八村が後半にあげた得点は、第3クォーターに決めたレイアップ1本のみ。この日イシュ・スミスに代わって先発起用されたシャバズ・ネイピアーとはまだフィットしきれていないのか、手をあげてアピールするも、なかなかパスが回ってこない。コーナーでフリーな状況にありながら、ボールが渡らないこともあった。

 試合は第4クォーターに入って逆転に次ぐ逆転というスリリングな展開に。ウィザーズは直近2試合連続で第4クォーターだけで20得点以上を記録しているビールが、この試合でも次々と得点を積み重ねていき、残り1分には同点の3ポイントを決めてみせる。その後、ウィザーズは残り29.0秒にトーマス・ブライアントがフリースロー2本を決めて逆転に成功すると、1点ビハインドで迎えた残り9.5秒には、ビールのパスを受けたジェローム・ロビンソンが値千金の3ポイントをヒット。このリードを守り切り、オールスター明け初勝利をあげた。

 2月のトレードでクリッパーズから加入したロビンソンは、キャリア初の決勝弾について「ブラッド(ビール)が信頼してパスしてくれたんだ。あそこは打つべきタイミングだと思った」と試合後、興奮気味に語った。
 
 110-106で連敗を3で止めたウィザーズは、ビールが第4クォーターの17得点を含む30得点、5リバウンド、5アシスト、3スティール、4本の3ポイントを沈めたベルターンスが14得点、新加入のネイピアーとロビンソンがそれぞれ9得点をあげた。

 八村は26分59秒のプレータイムで17得点、4リバウンドで、フィールドゴール60.0%(6/10)、3ポイント100.0%(2/2)、フリースロー60.0%(3/5)を記録。特に後半、オフェンス面ではもっとアグレッシブに行ってもいい場面もあったが、ディフェンス面の働きを評価されて最後までコートに立ち続けた。

 ウィザーズが逆転に成功した直後の残り8.4秒。ネッツはディンウィディーがステップバックから3ポイントを放つもリングに弾かれてしまった場面で、ウィザーズに貴重なリバウンドをもたらしたのは八村だった。リング下が混戦になるなか、長い腕を伸ばしてロビンソンへタップし、ネッツのファウルを誘って勝利につなげたことは、この日八村が見せた最高のプレーだったと言っていい。

 前半に比べて後半は得点が伸びない傾向にある八村だが、数字に残りにくい献身的なリバウンドやディフェンスで存在感を発揮し、試合終盤においても着実にチームの信頼を獲得し始めている。

文●秋山裕之(フリーライター)

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