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ジョーダンも認めた実力者リッチモンド――サクラメントの“主役”としてファンに愛された殿堂入りプレーヤー【NBA名脇役列伝・後編】 <DUNKSHOOT>

出野哲也

2026.10.08

「ミッチがやって来て我々は強くなり、彼を手放してもっと強くなった。そういう意味では、ミッチほど、このチームの歴史において価値のある選手はいないだろうね」(レノルズGM)。

 ただそうした流れの中で、リッチモンドは次第に忘れられた存在となっていった。ワシントンでの1年目は、プ口入り後初めて平均得点が20点を下回り(19.7点)、その後も少しずつ成績は下降。2001-02シーズンには2連覇中のロサンゼルス・レイカーズへ移籍するも、平均11分の出場時間しか与えられず、わずか4.1点にとどまった。

 久々のプレーオフでも出番は4分に終わったが、それでもニュージャージー(現ブルックリン)ネッツとのファイナル最終戦、優勝が決まった瞬間にボールを手にしていたのはリッチモンドだった。キャリア14年目にして掴み取ったチャンピオンリングを記念に、彼はコートを後にした。
 
 14年7月には殿堂入り。「これでもう、私が過小評価されることはなくなった。嫌な思い出もすべて消し去ってくれたよ」。式典のプレゼンターは、ウォリアーズから移籍後もずっと交流の続いていたマリンが務めた。22年にハーダウェイが殿堂入りし、 オークランドから遠く離れたマサチューセッツ州スプリングフィールドで“RUN-TMC”が再結成された。

 現役時代にリッチモンドが所属したチームの勝率は44.0%に過ぎず、これは同世代で同ポジション、同じ地方都市のスターだったレジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ)の55.8%をはるかに下回る。

 だがバスケットボールはチームスポーツであり、チームメイトやGMに恵まれなかった責任まで彼が背負う必要はない。少なくともサクラメントのファンにとっては、リッチモンドは脇役ではなく、まがうことなき主役であったのだ。

文●出野哲也
※『ダンクシュート』2015年4月号原稿に加筆・修正

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