ホームシックになっていた八村を見かねた当時の家庭教師の１人は、勉強が終わったら『テラスハウス』を見させることにしてモチベーションを上げていたという。自身も「あの番組を見たら、全てのことを忘れることができました」と話すように、八村にとって大好きな番組を見ることは、至福の喜びだったようだ。

　ウィザーズのチームメイト、トロイ・ブラウンJr.は八村の“テラハ好き”についてこう語る。

「飛行機で移動している時、彼はずっとあの番組を見てるんだ。でもそのことについてあんまり話したりはしないね。それはたぶん、俺たちが彼の話についていけないって分かってるからじゃないかな」
  　ＮＢＡのレギュラーシーズンは、約半年の間に82試合を行ない、そのうち半分がアウェーゲーム。アメリカ全土とカナダ（トロント）を頻繁に行き来するだけに、ストレスや疲労がたまったり、睡眠時間の確保に苦しむ選手もいる。移動の機内では試合の映像をチェックするなどそれぞれが自由な時間を過ごすなか、八村は「テレビ番組って普段は飽きちゃうんですけど、『テラスハウス』は何回でも見れます」と語るほど夢中になっている。

　八村にとって『テラスハウス』は「ストレスを解放するのを助けてくれる」番組であり、「僕の人生です」とまで言い切るほど大きな存在だ。なお、４月５日には現役ＮＢＡ選手たちが人気ゲーム『NBA 2K20』を操作して競い合う『NBA 2K Players Tournament』のファーストラウンド２日目が行なわれる。八村はドノバン・ミッチェル（ユタ・ジャズ）との初戦に向けて準備しつつ、その合間にも大好きな『テラスハウス』を見ているのかもしれない。

文●秋山裕之（フリーライター）

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