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NBA

ジミー・バトラーが背番号を変え続ける理由とは?親友や学生時代の同僚、そして意外なベテラン選手の存在も関係していた

秋山裕之

2020.04.13

ブルズ、ウルブズでともにプレーし、プロとしての心構えを説いてくれたギブソン(中央)の存在が、背番号を22に変更した理由だという。(C)Getty Images

ブルズ、ウルブズでともにプレーし、プロとしての心構えを説いてくれたギブソン(中央)の存在が、背番号を22に変更した理由だという。(C)Getty Images

 ブルズで6シーズンをプレーし、2017年のドラフト当日に電撃トレードでウルブズへ移籍。そこで背番号を23番へと変更した理由は、シューズの契約ブランドにまつわるものだったとバトラーは話す。

「23番はジョーダンブランドと契約していたから。もちろん、俺自身とマイケル・ジョーダン(元ブルズほか)を比較することなんてない。でもジョーダンはシカゴで23番を着用していた。シカゴを離れることになったから、『じゃあ23番にしよう』ってなったのさ」

 だがウルブズ在籍2年目となった昨季の開幕前、バトラーはチームメイトたちへの不満を露わにし、シーズン序盤にシクサーズへと放出される。新天地ではジョエル・エンビードと良好な関係を築き、第4クォーターや試合終盤にはプレーメーカーとしても活躍。プレーオフではイースタン・カンファレンス決勝まで進み、そこでトロント・ラプターズに3勝4敗で敗れたものの、昨年王者を瀬戸際まで追い詰めてみせた。

 そして、昨夏に成立した4チーム間のトレードでヒートの一員となり、今度は22番へと変更。その背景には、ブルズとウルブズで約7シーズンともにプレーしたベテランの存在があった。
 
「俺の人生において、一緒にプレーしたなかで最もタフだった男の1人、タージ・ギブソン(現ニューヨーク・ニックス)だ。彼は俺が一人前の選手になるために、ものすごく多くのことを教えてくれた。背番号を選ぶ時、影響を受けたプレーヤーのナンバーにすることがあるが、俺にとってはタージがその1人なんだ」

 ギブソンはブルズでプレーした約8年、そして2016-17シーズン途中に加入したオクラホマシティ・サンダー時代に22番を着用。攻守両面で身体を張り、フィジカルコンタクトを厭わない献身的なプレーが持ち味のベテランは、NBA入り後のバトラーへプロフェッショナルとしての心構えを教え込み、キャリアに大きな影響を与えていたようだ。

 NBA選手が着用している背番号には、憧れのアイドルや目標にしているスーパースター、ゲン担ぎなど様々な理由がある。そして、バトラーが細かく変更しているのにも明確な理由があり、その多くは自身のバスケットボールキャリアにおいて、大きな影響を与えてくれた人たちへのリスペクトということがわかる。

 リーダーとしてヒートを牽引するバトラーに憧れ、彼と同じ背番号を着用したいと望む選手も、そう遠くない日に現われそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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