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NBA

【名作シューズ列伝】コンバースを牽引したバードの“最後の相棒”。機能面は平凡も、モデル名にレジェンドへの愛が凝縮

西塚克之

2020.05.27

BIRD OLYMPIC MID

BIRD OLYMPIC MID

「BIRD OLYMPIC MID」のベースは「U.S.PRO STAR MID」。

 マジックモデルと同様に、シュータンにラバー製のアメリカ代表オフィシャルロゴが輝き、くるぶしに背番号7が刺繍されています。NBA入り後、バードはずっとブラックのシューズを着用していたので、ホワイトを基調としたカラーパターンは新鮮でした。

 ただ、シューズには目立った機能が搭載されていません。腰や背中を痛めていたバードのことを考えれば「Energy Wave」や「REACT」といったテクノロジーを採用しても良いと思いましたが、アメリカチームにはマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン、チャールズ・バークレーなど、NBAの最前線で活躍しているエリートが揃っており、バードが毎試合全力で頑張る必要はありませんでした。ファンとしてはやや物足りなさを感じたものの、本人はそれで良かったのでしょう。



 BOXは前回紹介したマジックと同じCONVERSのデフォルト。上面には、赤のCONVERSロゴ。「CHEVRON」が横に流れるスピード線。側面には、「STAR」が入っています。
 
 シールで貼られた名前の部分は、こちらもマジックモデルと同様に「U.S.PROSTER MID」ではなく、「BIRD OLYMPIC MID」と表記されており、ブランドのバードに対するリスペクトと愛が感じられます。



 大学時代からバードとマジックと常に比較され、それはプロ入り後も続きました。セルティックスとレイカーズ、白人と黒人、同じ206cm、抜群の勝負強さと支配力……。ファンにはたまらない2人のライバル関係は、バルセロナオリンピックで結実したのです。

 五輪で金メダル獲得後、バードは静かに引退。引退セレモニーにはマジックも駆けつけ、ライバルであり友人でもあるバードの功績を称えました。結果的に「BIRD OLYMPIC MID」は、彼の“最後の相棒”となったのです。

 ちなみに、ドリームチームでコンバースのモデルを履いていたのはバードとマジックのみ。ブランドはこの2人を広告塔に長年バッシュ界を牽引してきましたが、彼らの引退、そしてナイキやフィラなどの台頭によって勢いを失い、契約選手は徐々に減少していきました。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之/日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ!せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム(@dukas_cafe)では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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