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バスケW杯

【W杯プレビュー】47年ぶりにバスケ大国アメリカと激突!八村塁にとっても今後を占う重要な一戦に

小永吉陽子

2019.09.05

2014年のU17W杯で日本はアメリカに84点差で大敗。八村にとってはその時以来のリベンジの舞台となる。⒞Getty Images

2014年のU17W杯で日本はアメリカに84点差で大敗。八村にとってはその時以来のリベンジの舞台となる。⒞Getty Images

「僕的には、U17杯のメンバーとまた対戦できると思っているので、その時のリベンジではないですけど、意識はします」と八村。彼がライバル視するその相手は、ボストン・セルティックスで3年目を迎えるジェイソン・テイタムだ。八村と同じ1998年生まれの21歳で、U17杯で対戦した時のアメリカの主軸であり、当時は38-122で惨敗。第1クォーターで6-41と手も足も出ず、総リバウンド数は28-65と圧倒的な差を見せつけられた。

 そんな惨敗を喫した試合で一筋の光となったのが八村の奮闘で、36分間に出場して25得点をマーク。他の日本選手は2点が最高得点だった。テイタムはというと、先発出場でチームトップの19得点をあげているが、出場時間は八村の半分以下の14分。いかにアメリカの層が厚く、群を抜いているかがわかるだろう。
 U17杯で注目を集めたテイタムはその後デューク大に進学し、2017年のドラフト1巡目3位でセルティックスに指名された。1年目から先発の座を掴むと平均13.9点をあげ、オールルーキーチームに選出され、その後も名門のフランチャイズプレーヤーになるべく年を追うごとに成長を続けている。このW杯も今後の飛躍に向けた大会になる可能性を秘めている。また、今年の6月には八村と同時にジョーダンブランドと契約を結ぶなど、2人の共通項は少なくない。

 とはいえ、3ポイントとドライブが得意なテイタムと、インサイドを強みにする八村はプレーエリアに多少の違いがある。さらにテイタムは、辛勝したトルコ戦の試合終盤に足首を負傷してしまい、日本戦は欠場が確定。2人の再戦はNBAまでお預けとなった。

 ただ、八村にしてみれば、NBAでは2年のキャリアの差がありながらも、惨敗したあの日から成長したことを見せたい思いが強い。これからNBAで対決する意味でも、現在の実力を示しておきたいところだ。日本としても今度こそ八村を“孤軍奮闘”させてはならず、「バスケに対する思いで負けた」とは言わせない試合をしなければならない。

文●小永吉陽子
構成●ダンクシュート編集部
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